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はじめに
どうも、「インスタを見ては新加入選手の妄想をする遊びに没頭するあまりシーズン開幕の実感がない」ものです。そうこうしているうちにシーズン開幕です。早いですね。
昨季最終節あたりからiPhoneのメモにせっせと書いていた選手名鑑ですが、今年もやはり開幕には間に合いませんでした。
ということで書けた順でいいからどんどん出していこうの精神のもと、まずは新加入選手たちの分を出していきます。時間がないし文字数えげつないので前置きはここまで!今季初更新、はっじまーるよー!
※名前横の()内の記載は、あくまで筆者がつけた非公式のあだ名です。
選手本人指定のあだ名は公式の選手紹介ページもしくは各紙の選手名鑑をご確認ください。
FW 9 遠野大弥(ダイヤ)NEW!!
Embed from Getty ImagesShine bright like a diamond
監獄から釈放されたかわちゃきからやってきた2列目主戦場のマルチアタッカー。今季横浜で勢力を拡大したヘアバンド一味のごんぶとの方。かつて白坂楓馬とHONDA FCでともにプレーし、2019天皇杯ベスト8に輝いたことでも有名。日産とHONDAの話はご破産になったがこちらはきっちりまとまった。ただHONDAに籍を置いてただけでなく、社員としてエンジン周りの作業をしていたらしい。\ご安全に/
生産ラインでの仕事ぶりはさておき、ピッチ内での働きは実に本能的かつ直感的という印象。ボールを持った時のアクション(キック、シュート、ドリブル)に特徴がある選手で、相手ゴールの近くでわちゃわちゃするのが主なタスク。かわちゃきサポ曰くポストプレーに長けるCFの近くでプレーするのが良いとのこと。たしかにダミアンやゴミスと共演した際の得点関与数はやけに高い。語弊を恐れず平たく言うと、古くは端戸仁のような「草サッカーや個サルにいる上手い人」みたいな印象がある。
小柄ではあるが下半身周りはがっしりしており、狭いエリアでの守備陣とのどつきあいも問題なくこなせる。むしろ小柄だからこその小回りの良さを活かし、相手に捕まらずに動けるのも強み。
反面、チームという組織の中の一部としてのプレー全般に難があるように見える。ボールがない時の立ち位置が怪しかったり、プレスがノリと勢いだったするのはその現れか。
久里浜での攻撃練習でも必要以上にボールに寄ってしまい、コーチ陣に「Daiya!! No!! No!!」と言われている場面があったように、ボールを触りにいきすぎる傾向は抑えたい。
守備は福岡で長谷部しゃんに組織としての動きを仕込まれたのでは?と思ったが、それはあくまで4-4-2の2トップかつフアンマという攻守の基準点がいるからだったからか、と思ってしまうほどかわちゃきでのプレスは散発的だった。
加えて「トップ下と両翼をこなせる」という触れ込みではあるが、どちらかに特化するほど尖った武器(WGやる場合のスピード、トップ下やる場合のゴールを背にした際の立ち位置やボールキープなど)はない印象。まだ25歳と若いので、ぜひ横浜で自分の確固たる武器を見出して「よく言えばマルチロール、悪く言えば器用貧乏」みたいな立ち位置を脱してほしいところ。
あれこれ合算すると、遠野大弥という原石は今なお磨きかけかつ荒削りのままで、特大のポテンシャルを大いに持て余している。川崎では最後まで磨き切れなかった原石は、スティーブマリノスというヤスリを得て、キャリアハイの輝きを放てるか。宮崎キャンプではスティーブ政権対外試合初得点をマークしたが、欲を言えばゴール+アシストで15以上いってほしい。
かわちゃき時代は古巣福岡相手に2021〜2023年と3年連続で点を取っているFZKM(古巣絶対殺すマン)の素質が存分にあるお人なので、多摩川沿いにある不気味な建物でやる試合では2,3点くらいカチ込んでほしい。こういう人でなしゴールセレブレーションマジ期待してる。
15 years ago today, Emmanuel Adebayor with THE greatest celebration in Premier League history 🤣pic.twitter.com/lWa2MxbIWP
— ManCityzens (@ManCityzenscom) September 12, 2024
DF 13 ジェイソン・キニョーネス(ジェイ、きにょ) NEW!!
#ジェイソンキニョーネス 選手がチームに合流しました⚓️👏
— 横浜F・マリノス【公式𝕏】 (@prompt_fmarinos) January 21, 2025
呼び名は「ジェイソン」でお願いします🫡#fmarinos pic.twitter.com/EIN7yeiQOL
急で申し訳ないのですが早急にJリーグという環境を破壊し尽くしていただきたく
約€1.75M(2.8億円くらい)で獲得したコロンビア人CB。つぶらな目をしている。代表歴はないし、ヨーロッパでのプレー経験などもないが、国内リーグ屈指の守備者と名高い。間違いなく今オフの補強の目玉といっていい。マリノス以外にもセリエAのエラス・ヴェローナが獲得に動いたり争奪戦になった中で、「子育てのことも考えて」横浜行きを選んだとのことなので、おそらくSUUMOを見たものと思われる。
SUUMO(リクルート)が「SUUMO住みたい街ランキング2022 首都圏版」を発表
— 官報ブログ (@kanpo_blog) March 3, 2022
※主なハイライト
・大宮が初のTOP3入り
・「流山」「船橋」など千葉が上位に
・近郊観光地である「鎌倉」「川越」「江ノ島」は上昇
・東京駅から30~50km圏の多数の駅が、ランキング圏外から初のランクイン pic.twitter.com/NwY4ebd2NN
スピード、フィジカル、熱苦しさの三拍子を併せ持つ、いかにも南米産といったCB。マリサポ向けにわかるたとえだと、ヘディングのやり方を覚えたチアゴ・マルチンス感がある。本人も語っているようにただクリアに終わらずパスに繋げられるボール奪取が魅力で、ハイライン裏のカバーに走力を活かす後ろや横のプレーよりは、死角から現れて相手ごとボールを刈り取る前向きのプレーで良さが出るはず。
キック力も申し分なく、前所属のアギラス・ドラダスではPKキッカーも任されており、「とにかく全力で蹴っ飛ばす」という 脳筋 豪快なシュートを見舞って6ゴールをマークしている。サイドチェンジが多く発生しそうなスティーブマリノスにおいては対角フィードにそのキックを活かしてもらいたい。
懸念点があるとするなら、今回が初の海外挑戦であること、しかもよりによってその初めてが南米とはジャッジの基準がまったく異なる日本でのプレーだということか。南米のDFらしく相手FWに背負われた時などの手癖がちらほら見える。(まあバレへんやろ)的なノリで引っ張っているが、日本では結構細かく笛を吹かれるかもなので、試合の中でアジャストしてもらいたい。あとコロンビアでのリーグ戦16試合6イエローとなかなかな数字だが、半分は「異議申し立て」によるものらしいので、味方の被ファウルにブチギレたり、頭に血を上らせたりしすぎないよう注意してもらいたいところ。
またチームへの馴染み具合もやや気掛かり。プレー動画などでは守備成功時に吼えたりめちゃくちゃ熱苦しいキャラクターかと思ったが、今のところ猫をかぶっているのか言葉が通じない相手ばかりだからなのか、基本ペドロ通訳といることが多いようす。
スティーブはきにょの強みやコミュニケーションの難しさを理解した上で獲得していることもあり、一貫して彼を最終ラインの脇に起用している。しばらくは戦術や仕組みの保護を受けながらではあるだろうが、真価を発揮してくれれば十分Jリーグ屈指の理不尽DFとして名を馳せうる選手。早めにフィットして猛威を振るってもらいたい。
DF 15 サンディ・ウォルシュ(うぉるしぃ)NEW!!
Embed from Getty Images我、銀盾保持者ぞ?インスタフォロワー281万ぞ?
トミーの負傷、ニッキ・ハーフナー獲得失敗の影響もあって、移籍ウィンドウ土壇場になって加入が決まったインドネシア代表DF。インドネシアはJリーグの定める提携国のひとつなので、サンディはいわゆる外国籍枠を圧迫しない。かつてマリノスにいたティーラトンa.k.a.ブンちゃんもそうだったが東南アジアの選手は抱えているSNSフォロワー数が異次元。サンディもご多分に漏れず、YouTubeチャンネル登録者数35万人、インスタフォロワー281万人とハイパーインフルエンサーっぷりを誇っている。ほぼ広島県の人口と同じ人が見てるインスタってなんだよ。
インドネシア代表で3バックを履修済みで、RWBもRCBもこなせるのが強み。一瞬でトップスピードに入る瞬発力はないが、トップスピードはマリノスDFラインでも速い部類に入りそう。185cmの長身を利した空中戦も魅力で、落下地点予測にも長ける。その他にも対角フィードや対人守備など穴という穴がない安定性がとても頼もしい選手。当面は3CBの右を健さんと争う格好になるだろうが、強いて言うなら長い距離・長い時間スプリントができて逆サイドからのクロスに合わせるのも上手い選手なので、実はWBの方が輝くかもしれない。
課題は最終ラインに入ったときの守備の所作だろうか。5バックになりがちなインドネシア代表のシステムで、オフサイドをとりたい場面なのにひとりだけ後ろに残ってしまって裏抜けを許すなど、稀に注意力散漫に思えるプレーが散見されるのが玉に瑕。急にOSアップデートが走って強制再起動する古めのPCみたいな残念な所作が散見される。
あと威勢よく駆け上がったはいいものの、結果として上げられるクロスが「合いそうで合わないでもちょっと合うかもしれない」みたいな微妙な精度だったりするので、走りながらボールを扱うプレーは実はあんまり得意じゃないかも。キックのモーションとか見ると長い手足を少し持て余し気味なようにも見える。
ベルギーで長くプレーしていた経験が示すように、ただ「提携国枠だから」と衝動買いしたとは思えない実力者であることに疑いはない。まずは開幕前から怪我人が多発しているDFラインを救ってもらいつつ、「夢だった」と語るJリーグでのプレーを思う存分楽しんでほしい。
マリノス入りして早々にインスタストーリーにあげたのは、他のどの選手でもなく徳永副務a.k.a.徳ちゃん。世界中のアラフォーが束になってかかっても敵わないコミュ力とかわいさを誇る徳ちゃんを会って早々「Legend」と称したあたり、うぉるしぃなかなかお目が高い。
GK 19 朴一圭(パギ)NEW!!
Embed from Getty Images悲願だったアジアの舞台はやっぱりトリコロールで
2020シーズン途中の涙の別れから約4年半。マリノスの正守護神問題を解決するべく満を辞して帰ってきた熱血いじられ系スイーパー型キーパー。新体制発表会では背番号を19番にした理由を「韓国語でイル(1)ギュ(9)、それと優勝した2019年のことを思って」といった旨を彼らしい早口で語っていた。やっぱり長文早口まくし立てコメントを聞くとパギさんが帰ってきたって感じする。ちなみに2022年に日本国籍を取得済みだが、その決断の前後が決して楽なものではなかったことは過去に語られているのでぜひ一度目を通してもらいたい。
“日本人として生きる”Jリーグ屈指のGKに届いた批判「楽な道を選んだ」「本物の日本人じゃない」…朴一圭の切実な告白「傷つきましたし、寂しい」(曹宇鉉)#Jリーグ #サガン鳥栖 #sagantosu #朴一圭 #NumberWeb https://t.co/3mYMqCILl9
— Number編集部 (@numberweb) July 18, 2023
2019年優勝に貢献したマリノス時代よりも「今回は4年間で力を付けた自信がある」と語ったように、J1での場数を多く踏んで帰ってきたのは確か。特に磨きがかかったと思えるのが、シュートストップへの細かな反応。今年で36歳ではあるが年齢を感じさせない横っ飛びは、準備を重ねた所産といったところだろうか。また本人が語るように、以前のマリノス在籍時は「未経験のJ1にチャレンジ」といった状態だったが、すっかり自信を得て帰ってきた今年は始動早々練習でも細やかにコーチングする姿が見られた。スティーブの求める守備構築において、ピッチ上で絶えず陣頭指揮をするパギさんの存在は大きいはずだ。
課題は継続して「止める時はバチバチ止めるが、やられる時は思いの外あっさり」というところだろうか。予測がモノを言うタイプのキーパーなので(2019とかと比べると予測の精度が上がったのかだいぶ頻度は減ったけど)予測が外れると為す術なくネットを揺らされがち。鳥栖の守備構築が上手くいってないせいだろうと思えるシーンもあった。だがマリノスも絶賛守備構築中なので、全然ジャンプが合わずに叩き込まれて周りにキレるパギさんを拝む可能性は存分にある。
繰り返しにはなるが、パギさん自身のスペックも、チームがパギさんに求める仕事自体も2019年のときと全く違う。パギさんはもはやマリノスでJ1に挑む無名の叩き上げではない。J1で積み上げた経験をチームに還元すべき実力者である。ピッチ内では良郎や凌也の壁として君臨し、ピッチ外では若返ったチームを引っ張る喜田プロを支えるリーダーグループの1人として立ち回ってもらうように、八面六臂の働きぶりを期待している。
鳥栖在籍時にしれっと一般通行人としてテレビに映り込んだことがある。
DF 25 鈴木冬一 (といち)NEW!!
Embed from Getty Imagesキセキの世代の最終兵器
京都からやってきた多芸なレフティ。いわゆる00ジャパンのひとり。4バックだとSB、3バックだとWBを左右どちらもこなせる上、ボランチも経験があり、さらに元を辿ると高校時代はWGだったとのこと。あまりに万能すぎてスイスのFCローザンヌ・スポルトでは監督交代を3度経験し、計4人の指揮官にそれぞれ異なるポジションで起用されたというエピソードを持つ。ここまでくると万能なんだかただ不憫なんだかわからない。
それでもあくまで本人はSBとしてやっていきたいらしく、2024シーズンに海外挑戦を打ち切り京都に行った理由にも挙げている。元々アタッカーだったこともありボールの扱いは上手く、左足のキックも上々。加えて長崎総科大附属の小嶺イズムと湘南&京都のキジェイズムが注入されているからかフリーランを繰り返す体力もある。湘南時代のイガグリ頭のイメージのせいかど根性泥臭爆走SBと思われがちだが、実際目指すところはテクニカルで現代的なSBといった印象だ。
ただし、色々と基本が抜け落ちている感があるのは否めない。とりわけ守備は思いっきりボール保持者に食いついてスカッとかわされがち。SofaScoreでの昨季リーグ戦の1対1勝率は46.6%とかなり心許ない。(参考値として昨季の永戸は61.2%、酒井高徳は58.7%)
最大の武器である攻撃も割と発展途上。ボールが足元にある時とない時が551のある時とない時くらい違う試合もあり、安直にボールを呼び込もうと近寄ってくることもしばしば。鳴り物入りで入った京都だが、結果として昨季は佐藤響とのポジション争いに敗れてしまい横浜に活躍の場を求めたように思える。
同じ00ジャパンのメンバーだった「誰が何と言おうと俺たち横浜が手塩にかけて育てた」久保建英や菅原由勢は、A代表の主力としてヨーロッパの第一線で活躍している。マリノスとしては永戸かっちゃんのバックアッパーと位置付けているだろうが、といち本人からすればキャリアを立て直し同期に追いつくラストチャンス。WBのプレー経験ならかっちゃんを上回っているので、守備の不安をなくしつつ得点に絡む仕事を続けてまずは定位置奪取を狙いたい。
歳の近い選手が多くいることもあってか瞬く間にチームに溶け込み、先輩をいじったり後輩に「天然」扱いされつつチーム内での自身の立ち位置を早々に確保。ただ新体制発表会では我らが小山愛理さんのツッコミに回ったように得意なのはツッコミの方かも。喜田プロひとりと圧倒的ツッコミ不足のマリノスにおいて、救世主となれるか。それともやはり喜田プロをいじる側になるのか。たぶん後者だ。
GK 31 木村凌也(凌也)WELCOME BACK!!
Embed from Getty Images1年前倒し?いいえ3年越しのトリコロール
マリノスユース史上、そして2023U-20W杯で日本の正守護神を務め上げた通り世代でも指折りの実力を持つ国際経験豊富な守護神。マリノスユース2021OBなので、山根陸、同じく内定者の諏訪間幸成と同期。ユースの頃から実力は知られており卒業後大学は経由せずトップ昇格の話もあったものの、「昇格後即レンタル」とのことでこの話を却下、自身の成長の機会を大学に求めたと後に述懐している。(まあ2021年は高丘かオビが正守護神やるんだろうなって思ってましたし)
西野SDをして「足元の技術は現有GK陣でもトップクラス」と言わしめるビルドアップ時の武器の多さが魅力。特に相手のプレスの頭上をふわりと越えてSBの足元に届けるパスと、次のプレーを提案するかのような強弱をつけた縦パスは、多くの土手の民(マリノスユース893)たちを唸らせてきた。
大学に入ると元日本代表GK小島伸幸コーチの薫陶を受け、GKとしてゴールを守るための技量に磨きがかかった。ここぞというときのシュートストップはユースの時も冴えていたが、U-20W杯ではFWとの1対1からミドルまでほとんどシャットアウトし、しかも弾く先も相手を避けているという完璧な仕事ぶりだった。肉体強化も進んだのか体格も明らかに大きくなっていたし、淡々とビッグプレーを繰り返していたユースの時よりコーチングの量が多くなっており、名実ともに最後の門番になったように思えた。
20190824
— ハチ🇫🇷サッカー写真 (@hachi3photo) August 26, 2019
勝利の雄叫び上げま賞
横浜F・マリノスユース所属
No.28 CB 諏訪間 幸成(1年生)
同じく
No.16 GK 木村 凌也(1年生)
怪我人発生に伴い、この日がAチームで初のベンチ入り pic.twitter.com/UdenDsSX0n
着々とA代表や海外といった高みに向かっている凌也ではあるが、クロス対応はまだ苦手なように見える。大学でのプレーを見ていても失点はだいたいクロスで視線を動かされたあとが多かった。早いうちにDFの選手たちとの責任分界点を定めて、自信を持ってクロスに飛び出していけるようになってほしい。またシゲさんとの練習1つとっても予備動作が行き届いたパギや良郎と比べると、手が届く範囲が少し狭いあたり、さすがにまだJ1を経験してきた歴戦の猛者との差はありそうだ。
代表活動が多く多忙なスケジュールを送っていたこともあってか車の免許はまだ持っておらず、今年の目標に免許取得を掲げている。ただ大学はまだ卒業しているわけではないので4年生の単位もあるため、今年もやはり忙しい1年になりそう。親族でもなんでもないが「まずはともかく体に気をつけてほしい」と切に願っている。
MF 34 木村卓斗(たくと)WELCOME BACK!!
Embed from Getty Images紫紺の三原則はイングランド基準を超えるか
愛媛での半年間、甲府での1年間の武者修行を経て帰還した、トリコロール生まれ八幡山育ちのSB兼ボランチ。ヘアバンド族のひとりでバンドが細い方。甲府退団時のコメントがなかなかセンチメンタルな感じで芸術点高め。
選手としての強み弱みは、大卒でマリノスに入団した際の記事に概ね記載済みなので、こちらご参照ください。(後半のエモに寄った部分は読まなくていいです)
ただ本人も言っている通り、2023マリノスでの半年間は苦すぎる思い出となった。
天皇杯町田戦の失点関与に代表されるように、低調なパフォーマンスに終始した卓斗は自信喪失気味にまずは愛媛へ後に甲府へレンタルに出された。同い年の榊原彗悟がマリノスで奮戦して一度はポジションを勝ち取ったりと存在感を示した中、すっかり明暗が分かれてしまった。
けれど卓斗はそこで腐らなかった。
愛媛ではRSBとしてJ2昇格に貢献、甲府ではボランチとしてACLも経験。ボランチや最終ラインに潰しのきくバックアップが欲しい(しかもHG枠)というマリノスの事情もあっただろうが、帰還にこぎつけた最大の理由はこの継続的な細かな努力の積み重ねだったんじゃないだろうか。
卓斗は育成の頃から壁に跳ね返されてもすぐ立ち直って挑み返す選手だとも聞いた。ケヴィンやハリーの眼鏡にはかなわなかったものの、ボランチに潰し屋としての側面やプレーエリアの広さを持つイングランドらしいBox to Boxの役割を求めるスティーブならまた話は違うかもしれない。
指揮官の求める水準への合致をコツコツ証明しつつ、序列最後尾からではあるがチームを突き上げる役割が求められる。
…というのは建前。贔屓目MAXの本音を言えば、次こそトリコロールの真ん中で喜びを爆発させる卓斗が見たい。
MF 37 松田詠太郎(えいたろさん)WELCOME BACK!!
Embed from Getty Imagesやっぱりはしるよ詠太郎
相模原や大宮を経て、3シーズンに渡る新潟への武者修行の旅に終止符を打ち、J1にも慣れた上で帰ってきた育成組織出身のスピードスター。すっかり新潟への里心がついているから帰ってこないかと思いきや、帰巣本能が働いたか日本海から母なる川たるトリコロールに帰ってきた。
サイドのタッチライン際を何度も疾走するスプリント、右足から繰り出される速めのクロスが最大の持ち味。相手SBの背後をとって置き去りにするフリーランの技術に長けており、あっさりとペナルティエリア脇を侵略する。繰り出すパターンはだいたい大外をドリブルかフリーランで駆け抜けてクロス、という流れではあるものの、相手がわかってようが成否に関わらず繰り返してくる執念深さも持ち味。
余談だがユースの頃から負けん気が強く何度も繰り返す仕掛ける姿勢は光っており、その姿を見て私は育成沼にハマった。そんな話をちょっと話盛り気味でここに書いてます。(隙あらば過去記事宣伝)
目下の課題は、得点に直結する武器の少なさだろうか。
2020年にマリノスに戻った際、アンジェ・ポステコグルーが利き足の右とは逆の左サイドに置いて強制的にカットインさせようとしたように、ドリブルやスプリントの後が概ねクロス一択になりがち。前線の選手としてはシュートの本数をもっと求めたい。
またそのクロスも精度がずば抜けて高いわけではないためアシストに結びついていない。Jリーグ公式スタッツでは1試合平均2.9本のクロスを上げているが、アシスト数はわずか1。スプリントを繰り返し相手を引きずるなど囮の動きができるなど、数字にならない貢献ができているのはわかるが、「怖い選手」にはまだなれていない印象がある。
3-4-2-1の今季はWBが主な役割になるだろうが、高い位置をとって相手ゴール前に顔を出したり、反対に最終ラインの一員として守備をこなすことも求められる。そんな仕事に何度でもスプリントを繰り返すえいたろさんの走力はうってつけだ。キャンプでは慣れない守備に苦しんでいるコメントも見られたので、まずWBの立ち振る舞いを覚えるのに時間はかかりそうだが、WBは消耗が激しいポジションなので出場機会は必ず回ってくるはず。出番がきたら新潟で得た自信を見せつけて欲しい。
新潟時代から渡邊泰基とは仲良し。マリノスに戻った今でも行動を共にしているところがよく見られる。正直仲がいいというか割とナメてる気さえする。
MF 42 望月耕平(もっちー)NEW!!
Embed from Getty Images新旧の「マリノス育成組織らしさ」の結晶
昇格おめでとおおおおおおおお!!!!
振りの小さなシュート、粘り強い足腰から繰り出されるターンと強引な突破が魅力のタフなアタッカー。ユース1年目で頭角を現し2年目以降は10番を任されており、トップチームへの練習参加も2年生の頃から何度も呼ばれていたように、早いうちからクラブに期待されまくってきた選手。
ボランチから前は大抵経験済みで、昨季トップチームデビューとなったACLEブリーラム戦でも後ろ寄りのポジションで起用されてきた。ボールの扱いの上手さはまさしくトリコロール育ちのMFといったところ。加えて線の細さもあまり感じず、腕の使い方も良い。「ユース卒の新人フィジカルできてなくない?(意訳)」とアンジェ・ポステコグルーが指摘して以降、マリノスの育成では選手の体づくりにも力を入れていたと聞いているが、もっちーはその取り組みを受けて育った1人といえる。
ただ真価はゴールもしくはアシストといった点に直結するプレーにある。2022年U-17アジアカップでは4-4-2のサイドハーフ得点ランキング2位の実績が示すように、自身が点を取るための逆算ができるのは魅力。かつ狭いエリアでのプレーの選択肢が多い。できる限りゴールに近い位置でプレーしてほしい。
課題はプレーの判断スピードだろうか。長らくトップチームの練習に参加していた選手なので、今さらプロのスピード感が~と言うのも釈迦に説法かもしれないが、去年末のACLEブリーラム戦では本来のもっちーの良さが出ていなかった。まずはプロのスピードと距離感に慣れながら、徐々に得点につながるアイデアとテクニックを見せつけてほしい。
DF 43 埜口怜乃(レノ)NEW!!
「まだスタートラインに立っただけ」横浜FMユースのキャプテン埜口怜乃、トップチーム昇格で夢実現へ第一歩https://t.co/l4Hvn3OBKO#ゲキサカ #高校サッカー #高円宮U18 #高円宮杯プリンスリーグ #Jリーグ #サッカー
— ゲキサカ (@gekisaka) December 25, 2024
復活が待たれる闘う掃除人
昇格おめでとおおおおおおおお!!!!
昨季マリノスユースの主将にして「港区女子」ばりにその呼称だけでチヤホヤされがちな「左利きCB」。世代別代表歴こそないものの、もっちー同様ユースでは1年目から試合に絡み、のちにプロになる怪物クラスのFWたちとしのぎを削りながら着実に成長してきた努力の人でもある。
レノの持ち味はなんといってもスピードと1対1の守備対応。1,2年目の頃のマリノスユースは 整備されていないおきもちプレス 高い位置からのプレスを身上としていたため、最終ラインは高めに設定されることが多かったが、その背後を狙うアタッカーを持ち前のスピードと強敵と渡り合う中で磨かれた予測で潰してきた。179cmとCBとしてはやや小柄だが、ジャンプも申し分なく空中戦が特別苦手という印象はない。
もちろん左足のキックも上々。ビルドアップがずば抜けて上手いわけではないが、鋭く対角に差し込むフィードを持っているので3CBの左端から相手の背後を突く発射台としての役割も期待できそう。
ただ去年夏から負傷離脱をしており、昇格した今季も着実に治ってきたところで肉離れによって5ヶ月の離脱を強いられてしまった。プロ生活のはじまりとしてはかなり厳しいスタートではあるが、「膝の会」を次々と再起させてきた腕の確かなメディカルスタッフもいるので、まずは焦らず回復に努めて欲しい。おそらくマリノスとしても豊かな将来性を見込んで昇格させた選手だと思う。そのスピードと左足のキックはなかなか後天的に得られるものではないので、自らの武器を信じてプロキャリアを切り開いてほしい。
小中高とキャプテンを任されるリーダーシップを持ち合わせており、下級生とも意識的にコミュニケーションをとっていたとのこと。喜田プロのような引っ張るタイプのリーダーというよりは、周りの意見に耳を傾けつつバランスをとる調整役のようなタイプか。前掲のインタビュー記事では45 分も記者の土屋さんと話したりと割と話し好きらしいので、トリプラの企画の出演率にも期待がかかる。
DF 44 トーマス・デン(トミー) NEW!!
Embed from Getty Images2025シーズントラウマ補強枠
キャンプになんとか間に合うかもってタイミングで加入が発表された、速さ・強さ・バリトンボイスを兼ね備えた現役サッカールーズ(オーストラリア代表)。いくらリキゾー新潟にコテンパンにされ続けてるからってタイキに続いてトミーまで引っこ抜くとはなかなか…と思ったら去年で新潟との契約は満了しているもよう。年俸交渉が決裂したとの噂もあるが、宙ぶらりんになっているところでマリノスが声をかけたと見るべきか。
現代的なCBに求められるスキルの大半を持ち合わせているが、特に対人守備はかなり上手い。速さとリーチの長さというアフリカ系の選手らしい利点に加えて、新潟移籍後はアタッカーとの駆け引きも向上。かのアンロペちゃんも1人で封殺するなど、「そりゃ五輪やW杯行きますわ…」という選手に化けた。
ビルドアップ能力も日進月歩で成長中。代表活動してると視座が高くなるのは万国共通らしい。ギリギリまで相手を引きつけてからパスするなどの「畠中しぐさ」が基本動作として染み付いてきた印象。スティーブが要求する運ぶドリブルも装備してはいるが、たまに無計画に突進しがち。「しつこい相手プレスをかわそうとドリブルしていたら、こんなところにまで来てしまった」とばかりに異世界転生直後の主人公みたいな顔をする。去年エドゥアルドがよく陥っていたやつ。
懸念点としては守備時の釣られやすさと怪我の多さだろうか。クロス対応では自身がマークする対象やボールばかりを追ってしまい、背後をぽかんと空けることもしばしば。Jリーグ暮らしを経てだいぶ上手くなったとはいえ、まだまだ改善の余地あり。
加えて浦和時代のグロインペインに代表されるようにほぼ毎年負傷で離脱しているのも気がかり。ただでさえ怪我がちな上に代表活動との兼ね合いがあるので、ガシガシ酷使はできそうにない。浦和時代のトレーナーとはソリが合わなかったらしいし、新潟でも復帰を急ぐようなコメントを残しているので、メディカルチームはじめ上手くコミュニケーションをとりながら起用して欲s…ってキャンプで早速怪我しとんのかーーーーーーい!!!焦らず治して!
1月29日(水)の練習中に負傷しましたDF #トーマスデン 選手が、宮崎県内の病院で検査を受け、下記のとおり診断されましたのでお知らせいたします▶︎ https://t.co/Gmk2yzqlHH
— 横浜F・マリノス【公式𝕏】 (@prompt_fmarinos) February 10, 2025
左足関節靱帯損傷
(全治4週見込)#fmarinos
タイキやえいたろさんといった顔馴染みがおり、指揮官が英語話者のマリノスはひょっとするとトミーにとってJでも屈指の良環境かも。マリノスにとってもJを熟知した上でフル代表レベルの理不尽を発揮でき、かつスティーブと英語でやり取りできるトミーの存在はとても大きい。加入初年度にして副キャプテンの大役を任されたのも納得だ。今後は怪我に気をつけて額縁通りのパフォーマンスをしてくれれば十分チームの柱になってくれるだろう。
生まれはケニアのナイロビ。難民キャンプで6人兄妹の末っ子として生まれ、6歳の時にオーストラリアに移住した経歴を持つ。また若い頃にメルボルン・ビクトリーからPSVに青田買いされた経験があり、そこでリバプールのFWコーディ・ガクポと知り合う。今でも稀にガクポがトミーのインスタに「いいね」してる様子が見て取れる。
FW 46 浅田大翔(ヒロト) NEW!!
Embed from Getty Images恐ろしき末っ子
マリノスユースから1年前倒しで昇格した長身高2ストライカー。中学3年のころは長身ボランチが主戦場だったが、高校1年で前線に抜擢されて以後は飛ぶ鳥を落とす勢いでトントン拍子に出世。U-16日本代表のエースの座まで射止めた俊英は、マリノスに早めのプロ契約を結ばせるに至った。
トップチームデビューとなった去年末のACLEブリーラム戦や、親善試合のニューカッスル戦で見せた通り、プロの選手とやり合ってもフィジカル負けせずにグイグイ前に進む推進力が最大の魅力。
高校年代だとただまっすぐ進んでいるだけでも寄ってきた相手が跳ね返されていた。無敵すぎたので今年もユースにいたら熱帯魚のいる水槽にアロワナ放ったみたいな環境破壊になりかねなかっただろう。
当初はその突破力ばかりが注目されがちだったが、代表活動をするうちに自信と細かな技術を身につけて日進月歩で伸びている。エリア外から相手DFをブラインドにしてシュート流し込んだり、あえてエリア前で減速してから入ってきてフリーでクロスに合わせるなど、ゴールパターンもどんどん増やしている。元ボランチなこともあってか、ゴールはもとより「チームの助けになりたい」と精力的にプレスをかけて守備に貢献する姿勢も◎。
目下の課題はプロとしてどのポジションでやっていくかを定めることだろうか。たしかにユース年代では縦の突破力に優れるが、J1の舞台で今すぐWGを張るほどスピードはなく、CFを務めるほどポストプレーができるわけでもないという点は、育成年代で高い評価を受けたFWがよく当たる壁である。
またゴリゴリ突破するドリブルは、プロでは多用すると対策をすぐに取られるので、あまりゴリ押しに頼りすぎずに細かな動きなおしなどディテールも伸ばして欲しいところ。
過去にジエゴ・コスタやドログバ、ハリー・ケインといった名FWを指導してきたスティーブも名指しで評価している。ただ、もちろん特別扱いをする必要はないが、どんな怪物といえども17歳の若者だ。特大のポテンシャルだけ評価して、その後は野放しで芽が出なければ廃流という過去は繰り返さないようにしたい。
余談だが我々ファン・サポーターも最年少昇格という点だけを見ていたずらに自分たちの中のハードルを上げ、そこに到達しなければすぐさま「これだからユース卒は」などと身を翻して石を投げるのは誰も得しないので避けたいところ。逸材は勝手に育つものではなく、クラブにまつわる皆で鍛え上げるものである。
西野SDが「ストライカーらしい性格と聞いています」と評したように、緊張や物怖じそして遠慮といった言葉がそもそも辞書にないような選手。1歳上のもっちーやレノにダル絡みするのはもちろん、外国籍選手とのコミュニケーションにも意欲的。
またトリワンに飾られたサイン色紙もデカデカとした字で「大活躍」と書いていたもよう。デカい字を書くストライカーは大成する。ソースは福田師王(現ボルシアMG)。
2024シーズンからいる選手、特別指定選手はまた後ほど!それでは今季もBrave…じゃなかったBe a Stunnerりましょう!
<この項・了>



