Table of Contents
はじめに
お暑うございます。お市でございます。
酷暑厳しい今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。私ですか?私はですね……
クッッッッッッッソ腑煮えくりかえってます
なんでこれが

こうなるんじゃ
冒頭からすみません、愚痴らせてください。
いつもと違う緩衝帯だったところを無理くり空けてもらったようなとこに座ったもんですから、敗北後の鹿サポの浮かれポンチ具合を間近で拝んだわけですよ。これがまあ風呂場の水垢みてえに脳裏にこびりつくわけですね。別段煽られたりはしてませんけど、これを屈辱と呼ばずしてなんと呼ぶと歯噛みせずにはいられませんでした。
とはいえ、ただ屈辱的な敗北と片付けるには惜しい、見どころのあったゲームでもあったかなと思います。
味わった恥辱はただ味わうだけなら恥のままですが、改善にあてて次に活かせばいい酒の肴です。
ということで振り返っていきましょう。
久々のマリノス戦レビュー、はっじまーるよー。
スタメン

マリノスのポイントは以下。
- 前日の報道通り、16歳の新星三井寺眞がLWGでスタメン。
- 特別指定の松村晃助が普段の2列目ではなくボランチで出場。
- キャンプで本命不在と目されていたLSBには本来CBの角田涼太朗が入り、諏訪間幸成がCBに。4バックは全員本職CBの選手という手堅い構成。
鹿島のポイントは以下。
- 獲得したばかりのヤンマテウスが滑り込みで登録されスタメン。
- ボランチ三竿健斗の相方は百年構想リーグで好調を見せつけた柴崎岳ではなく補強の目玉マテウスブエノ。
- 濃野が抜けたRSBにはこれまた新戦力広瀬陸斗が入る。
- LWGにはU-18代表で浅田大翔とタッグを組んだ吉田湊海。
6万人の観客を”歴史の証人”へ変えた16歳
Embed from Getty Images試合は立ち上がりから両軍陣地深くに侵入する慌ただしい展開。
とりわけマリノスは率先して前へ急ぐ戦い方を選んだように見えました。自陣でボールを持ってもショートパスで近くの味方に繋ぐのではなく、すぐにルックアップして競り合いの強いCF谷村、RWG近藤を探しロングボールを使っていたように見えます。
鹿島はむしろ逆で、新しい司令塔のマテウス・ブエノをハブにしながら距離の短いパスを交換しつつ、間延び気味になって晒されたマリノスのDF陣と自軍アタッカーとの1対1を作っていくイメージ。とはいえRWGヤン・マテウスがゴリゴリと突破できてしまうので、じっくりじわじわとマリノスを追い詰めるというよりはサクッと1点先制パンチ入れたろかな、と言わんばかりのやや単発的な攻撃が繰り出されていました。
お互いに攻めるための足掛かりを早々に見つけていた展開の中、均衡を破ったのはトリコロールの方のティーンエイジャー。上手さを随所に披露し、対面の鹿島RSB広瀬陸斗を千切るシーンも見せていたLWG三井寺眞が、開始7分で逆サイドの近藤の折り返しに合わせてマリノスの最年少スコアラーとして名を刻みました。
こういう大舞台で起用されてすぐさま結果を残す選手を「持っている」とか「ツイている」と言うことはあるのですが、この夜のみっちゃんこと三井寺についてはその域を超えていたように思えます。もともと寄ってきた相手を腕で押し除けるハンドオフなど相手をかわす技術に優れていたのは知っていましたが、まさかJ1の、しかも鹿島のレギュラーメンバー相手にそれをやってしまうとは思いませんでした。
ただボールタッチが鮮やかだとか、ただ歳の割によくやっているとかではなく、相手にとって脅威になるプレーを繰り返し見せており、ちゃんとマリノスの攻撃の核、鹿島の困りの種になっていたと思います。
とはいえ、彼が伸び伸びやれた背景には、周りのサポートがあったことも忘れてはいけません。
特にOMF天野純a.k.a.AJとCMF知念慶ことちぃさんの2人が近くにいたのは、みっちゃんにとって心強かったはずです。
AJは元々サイドに寄る癖が多くあったとは思いますが、この日は顕著に左サイドに寄った立ち位置をとっていました。試合の潮目と相手の嫌がることを見分けることに長けたAJのこと、みっちゃんが徐々に鹿島にとって危険人物視されているのをつぶさに感じ取り、彼に集まった相手守備陣の背後が使えると見たのだと思います。
また「どうやら近い距離で強めのパスを出してもメッセージを汲み取って次のプレーに繋げられるな」とばかりにみっちゃんのスキルを見込んでワンツーなどを仕掛けるパスを何度か出していました。たとえみっちゃんが𝓜𝓞𝓝𝓢𝓣𝓔𝓡だといえど、サイドで孤立していたら徐々に対応されたかもしれませんが、AJのように波長が合う上に相手の穴を見計らって次に何をすべきか指し示してくれるベテランがいるのは大きかったでしょう。
守備に関してはちぃさんが上手くみっちゃんの背後を埋めてくれたように思えます。
あまり慣れていないLSBを担当したつのぴもとい角田涼太朗はヤンの対応でポジションをじりじり下げざるを得ませんでしたが、彼とみっちゃんの間に顔を出した鹿島の選手(主に鈴木UMA)ごとスペースを潰す働きぶりは、まだサイドの守備が( ´・ω・)なみっちゃんの短所を隠し長所に専念させる促進剤になっていました。
自分の良さを物おじせずに表現しまくる若き怪物と、その背中を支える場数を踏んだベテラン。
2点目が入った瞬間、筆者はつい「わしゃこういうのが見たかったんじゃあ」と叫んだのですが、そう思ったマリサポはきっと筆者だけじゃないと思います。敵陣での崩しと試合の入り方については、開幕戦からかなり理想的な形を見せられたのではないでしょうか。
速攻だけがよくても勝てるとは限らない
とはいえ鹿島は強かったですね。大逆転に成功した後半の25分(+11分 とかいうふざけ散らかした アディショナルタイム)ばかりがフィーチャーされるかもしれませんが、早いうちにマリノスのやり方とその課題を見つけて小憎い動きをする選手が多かったように思えます。
例えばRSBの広瀬陸斗とCMF 霊長類ヒト科アマジュンモドキ目 三竿健斗はその好例でしょう。
みっちゃんの斬られ役のようでいて、その実彼らはボール保持の際の立ち位置でうまくプレス回避のポイントを作っていたように見えます。三竿が少し斜めに降り気味にすることでSB広瀬のサポートをしつつ、それでいてWGの補助に長けた広瀬が徐々に高い位置を取る位置取りは、マテウス・ブエノを中心に警戒していたマリノスにとってはあまり想定していなかったかわされ方だったのではないでしょうか。

前半このサイドからの決定機はヤンの十八番カットインシュートによるクロスバー直撃だけだったのですが、このプレスがハマらないジレンマはマリノスにとってはボディブローのように効いていました。CMF松村晃助がかなり高い位置まで出て三竿を潰しにいかなければいけなかったですし、ただでさえみっちゃんの背後が気になるちぃさんは、晃助が飛び出したあとのスペースも埋めようと奔走。中盤を掃除してくれるルンバ役を担った背番号14が70分手前で脚をつったのも、こういう積み重ねを考えると「そりゃそうだよな」と思ってしまいました。(いやこう書いてますけど、理解はしても納得はしてませんよクッソ下唇噛んでます)
加えてマリノスのボール保持が、「いいからとにかくアタッカーに預けちゃえ」的な速攻メイン(というかほとんど速攻の一本槍)だったのも、結果論ですが自らの首を絞めた一因だったかもしれません。試合後にCMF松村晃助が「ゲーム自体をコントロールできなかった」と振り返るように、ボールを持って相手を走らせる時間がほぼなく、自分たちで両軍ゴール前をボールが忙しなく行き交う、疲れる展開を招いてしまったようにも思えます。
晃助、なんでそこまで冷静に振り返ることができるのに、こんなチョケたりエルゴラ選手名鑑のニックネーム欄に「ちゅけちゅけのちゅけ丸」とかオモコロっぽい答え出したりするんでしょ(;´д`)
後述するクロス対応もそうですが、自陣でのボール保持でも「せっかくCB4枚置いてるのに」と思ってしまったのは確かです。鹿島のプレスは中央を閉めることに主眼が置かれていたので、2CBとSB1人(たとえば配球に優れたつのぴとか)で3枚にして相手のサイドをズレさせるとかやりようは色々あったと思います。ですが結局繰り出せたのは、つのぴの突進オーバーラップやRSBタイセイやCBきにょの対角フィードと、他の選手をフリーにするというよりはボールを強制的に前に進めるプレー。キャンプで4バックのメンツが固めきれなかったゆえのゆるさなのか、それともコーチ陣の仕込みの甘さなのか。この辺りは今後の試合でわかるポイントかもしれません。
トドメに本職CBの選手を4人揃えて盤石なはずなのに、ちょっと手前からのクロス対応に難があることも前半の失点シーン含め早々にバレてしまったのも痛恨でした。鹿島が林、松村、チャヴリッチと立て続けにサイドアタッカーを入れてきたのもそのせいでしょう。
GKの新戦力、ルべっさんことルベン・ブランコは地方公務員感漂う人の良さそうな顔立ちですし、たしかにこれはファーストチョイスだなと思える総合値の高さを見せていましたが、いかんせん「どこからどこまでが自分の責任範囲か」というところをDFラインとすり合わせ切っていないように見えました。キニョーネス&諏訪間のCBコンビも2人揃えば上手く跳ね返せるのですが、少しずらされると背後をとられやすかったように思えます。SBを務めた2人も対面のWGの対応で脚を使いすぎたのかCBの背後を埋める”絞り”が徹底できなかったシーンが散見されました。組んで日の浅いDFユニットらしいといえばそれまでですが、確実に今後も狙われると思うので早めにテコ入れを図りたいところです。
おわりに〜それでも前を向け〜
これは「それでも前を向く」。
3-1から3-4にされる敗北感は底知れぬものがありました。国立に響き渡った鹿サポの『オブラディ・オブラダ』と歓喜に沸くアウェイスタンドは、傷口に塗られた塩よりも沁みました。「ちきしょー、J1デビューの16歳にサイド割かれたくせによぅ」などと負け惜しみをぶちぶち言いたくなりましたし(いや言ったかも。帰り道の愚痴につきあってくれた私の愛する妻には感謝のひとことです)、結果をもってすべてがダメだったと吐き捨てたくもなります。…どうでもいいですが2023の柏戦、我々は美談として語り継いでますけど、やられた側の柏サポはこういう気分だったかもしれませんね。。。
とはいえ、正直なところ百年構想リーグで喰らった力量差&こっちは新監督の初戦という点を思うと、もっとこっぴどくやられるもんだと思っていたので、3点もかっさらえたのは嬉しい誤算でした。みっちゃんがかなり上手くやってくれたのもありますが、ロングボールと近距離連携で鹿島のSBをピンポイント爆撃する作戦はどハマりしていたので、スカウティングのレベルは上がったと見ていいかも知れません。
また我らがエース谷村海那がのっけから2得点してくれたのも好材料です。だんだんと国内屈指のCFへの道を歩み始めており、ワンタッチゴール2発だけでなく空中戦やプレスでのボランチ潰し、さらには相手を背にしたボールキープなどの数字に残らない仕事も前より高品質でやってくれているように見えました。
「まだまだ未熟」とばかりにショッキングな敗北を喰らわせられたのはたしかですが、鬼木監督の「お前らこことこことここができてねえぞ(だから余すとこなく突いて勝っちゃうぞ)」的な全力デバッグを1試合目に受けたのはラッキーかもしれません。できたことは自信に繋げ、できなかったことは早めに修正パッチをあてる。ここ数年のマリノスがなかなかできなかったこの改善のサイクルを回す作業を、新生コリカマリノスはできるのか。次節以降の反応にこそ、この劇的敗北の真価が出てくるはずです。
思い描いている未来の方が「今よりも最高」、モーニング娘。’17もそう言ってます。
(※最近妻の影響でハロプロもよく聴くようになりました)
<この項・了>



