【起死回生】2020年J1リーグ第33節vs名古屋(H)プレビュー【リライトして】

ちくしょう、持っていいかれたァアアア!

返せよ、たった1人のチートWGなんだよ…!!

どうも、「ハガレンだったらホークアイ中尉がすき」系マリサポのお市です。久々の投稿ですが開始2行くらいでやりたいことはやれたのでやりたいことお腹いっぱいです。

とはいえ、あんまりふざけてる場合でもありません。なにせ グラぽさんにマリサポブログとして載っけてもらったから何か書かなきゃ 例年通り、いや例年以上に桜にボコボコにされた我々マリノス、次は名古屋との上位戦です。
先月瑞穂で手痛い敗北を喫した身としては、せめてもうちょっとコンディションのいい時にリベンジさせて欲しかったんですが…まあそれもまたサッカーですし、スカッドをいかに運営するかという総合力が試されるリーグ戦の醍醐味です。

泣き言を言っていても始まりませんし、マテちゃんも帰ってきません。早速参りましょう。

名古屋戦のプレビュー、はっじまーるよー。

キツい中でも挑戦中なのは名古屋も同じ

名古屋のキツい要素

川崎との上位対決に入るまで、名古屋は浦和、C大阪、札幌を相手に3連勝をキメていた。そのため我々外野からすると「名古屋調子よくない?」と思ったりもする。

だがその一方でしんどい要素も抱えている。吉田豊シャビエル相馬と立て続けに主力級の選手が負傷離脱している事実は見逃せない。
とりわけ吉田とシャビエルの離脱は大きい。前者は「華を去り実に就く」なカルチョのかほり漂う名古屋のサッカーを、サイドで圧倒的な対人守備で支えていたし、後者は「魔術師」の二つ名そのまま2列目で違いを作れる数少ない存在だった。彼らが抜けた穴をオジェソクや阿部浩之が出ずっぱり気味になって埋めているところだ。
もっと我々の都合のいいように言い換えれば、アウェイの地でマリノス撃破に貢献した2人がいない。これはリベンジに向けての決して小さくない要素だろう。

とはいえ、リーグ戦の順位は伊達ではない。桜戦同様タフなゲーム(©️アンジェ・ポステコグルー)になることは必至だ。名古屋の脅威をスタメン予想と共に見ていきたい。

名古屋については川崎戦が大本命だったこともあり、少なからずサブ組の起用もありうるのではと予想。たとえばRSBには出ずっぱりだったRSB成瀬に替えて宮原、ボランチの稲垣の代わりにシミッチなど。
とはいえ先制して瑞穂の再現を狙いたいはずなので、前線の組み合わせは川崎戦と同様なのではなかろうか。ジョーカーとしてU18から昇格してきた石田、マリサポにとっては一昨年のルヴァン決勝のトラウマ枠である山﨑も使うはず。

KEY POINT:プレスにご用心

この試合名古屋の肝になりそうなのが、引いた時の4-4ブロック…じゃなくて前からのプレスだ。リトリートからのロングカウンターでひと刺し、だけでなくショートカウンターも武器にしようと取り組んでいるためだ。

名古屋のプレスの役割分担をざっくり図にするとこんな感じ。
マテは独力でボールを奪ってそのまま仕掛けたがる。マリノスでは攻め残りが主だったが、確実に奪えると判断した場合はゴリっと体をぶつけて奪い取りにいっていた。金崎も言わずもがな生来のボールハンター。草サッカーの嫌な相手よろしくガツガツプレスをかけにいく。名古屋のプレスは彼が口火を切ることが多い。ちなみに前田直輝はこの2人ほど身体を使って奪うことはしないがSBを監視はしている。恩師モンちゃんことモンバエルツ元監督も目を細めそうだ。

彼らが野性味溢れるプレスにいっても大きく空転せずにいられる裏には、阿部の調整能力があると思う。彼の主なタスクは金崎のプレスに連動すること。彼が金崎との距離を離しすぎず、かつ次にパスが来そうな選手からも離れすぎずの後方支援をできている時は、なかなかボールを前進させるのは難しい。

また川崎戦でもプレス時には後ろからのコーチングが聞こえた。声の主はたぶんボランチから後ろの選手。彼らは後ろで前の4人を動かしつつ、自分たちで奪えるよう限定したいのではなかろうか。なおコーチングは概ね「マテ!いくな!」だったので元マテイケおじさんとしては複雑な心境である。

名古屋は先制逃げ切りができるチーム。このプレスにハマって思うように前進できず、金崎やマテといった理不尽なボール奪取ができるメンツにひったくられてショートカウンターから失点スタートとなると厳しい。うまく剥がす工夫が求められる。

マリノスはいかに戦うべきか

鍵を握る最初と最後の1/3

前節桜戦は「自分たちのサッカーできた指数」はかなり低いゲームだったと思う。失点するまではボールを保持し、時折相手ペナルティエリア前まで迫ったが、最後が崩せなくてカウンターを食らってしまった。
また失点してからは自陣からボールを持ち出す中でミスが散見され、それが元手で攻撃の停滞を呼んでしまった印象がある。

名古屋は桜に近いが、よりボールを独力で奪える選手が前にいる。彼らの良さを封じつつ、むしろブロックの穴とできるかどうかがマリノスには試される。

こんなことを言うのはとても癪だが川崎は自陣からの持ち出しで名古屋を上手く狂わせた。とりわけボランチの守田がFWの背後に入りつつ、名古屋ボランチが誰を捕まえるべきかという守備基準を破壊。ここで守田を消そうと2トップが注意を払ったと見るや素早く(川崎から見て)右へ回す。
縦パスではなくジェジエウと山根の持ち運びによってボールを前進させた。

これをマリノスでもやろうとすると、気をつけるべきは名古屋ボランチ周辺の人数。トップ下がボランチより後ろに下がるのも、ボランチがサリーダ・ラボルピアーナ(石田純一行きつけのレストランみたいな名前だが要はアンカー落ち)をしすぎるのも良くない。ブロックの隙間で受ける人数が減ってしまう。

その数を担保するためにGKをあげたり、またはCFで相手の2CBの隙間に立ってトップ下が流れて3センターになったり…とポジションの流動性が高いマリノスならやりようはある。「えーい、もういいや!」なロングボールを蹴るようになる前に、しつこく粘り強く相手FWとSHの隙間(特にマテのサイド)のような打開策を作り続けたい。

また仮に先制を許したり自陣から崩せずブロックを組まれても、「げえっ4-4ブロック」と横山三国志っぽくビビってはならない。桜戦の前半に試した「前線のポジションチェンジ」が活路を見出す鍵になるはずだ。

えりりんことエリキはどこかのポジションに固定すると、魅力が半減する。(シーズン当初WG頑張れといって申し訳なかった)天真爛漫な笑顔と憎めない性格で2桁まで上り詰めたマリノスのアイドルには、センターが似合う。
自身もそれを理解してるのか、桜戦も「センターはあたしよ!」とサイドから中央へ流れてきた。そんな彼の流動的なポジショニングを埋めるべく、クリリンことマルコスや前田大然和尚といった面々が動く。
すると、4バック前で中央から外へボールを回しやすくなった時間があった。相手の守備者が誰を捕捉するべきか迷いだしたのもあるし、エリキの振りの速いキックで逆サイドに展開できたりしたためだ。

こうした4バック前の横の揺さぶりは積極的に使っていきたい。

KEY DUEL:伊藤槙人vs金崎夢生〜問われる進化の真価〜

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注目選手に挙げたいのは、まきとことCBの伊藤槙人。
先週の日曜に28歳になった彼は、チアゴの不在もあってかマリノスの最終ラインに名を連ねる試合が増えてきた。ある日はパトリックと、ある日はブルーノ・メンデスとといったように強いFWとのマッチアップのたび、彼はそのタフネスを見せつけてきた。

とはいえ、彼はまだ相手から軽視されている。ガンバ戦は「畠中を潰せばマリノスのビルドアップは機能不全」とばかりに畠中しんちゃんにプレスが集中。まきとはそっちのけという状況だった。

だが我々は知っている。まきとが今やただのストッパーでないことを。
逆足は上手く使えないかもしれないが、ボールの持ち方を気遣い、機会を窺いながら縦パスを刺すのはもちろん、チアゴよろしく持ち上がったりWGのコースを作るべく囮の動きもやる。ボール保持でも輝ける現代的なCBになろうとしているわけだ。

対する名古屋には金崎がいる。ボールハンティングから駆け引きにおいてすべてに高水準な「厄介な」選手だ。シーズン前「横浜の砦となる」と誓ったまきとは、またしても迫る強敵相手にどう立ち回るか。毎度強敵だらけなので労基に駆け込みたくなるだろうが、その気持ちごと金崎を抑えて欲しい。

おわりに

何本か書いてみてわかりましたが、プレビューはえてしてハマりません。どんなに期待したって報われないこともあります。
今のマリノスは明らかに疲弊していて、去年力づくで相手をぶっちぎっていった姿は見る影もありません。「なんで上手くいかないんだ」とイライラする声が出てくるのも理解できます。

けれど僕は変わらずトリコロールに期待します。
リーグ戦は中位に終わりそうでも、内外から嘲笑されても、このチームの進歩を見たいと思っています。
その上で結果も欲しています。疲労の溜まりきった中での名古屋相手のゲームはきっと難しいでしょうが、彼らのようなロジカルで秩序立ったチームに勝ってこそ、もう一度僕らは自信を取り戻せるはずです。
もう一度王座を狙うための内容の進歩と結果。コンディションの厳しい今だからこそ、どちらも追求してくれることを期待します。わがままなサポですから。

さあ、全身全霊をくれよ。

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