【現状分析】自分用サッカー観戦フレームワーク_202004

はじめに

どうも、「第n代オナイケおじさんを襲名したい」系マリサポのお市です。

先日こんな質問をお題箱でいただきました。

何の本がオススメかは↑のツイートの返信でぶら下げる形で発信しましたが、「どのようなところに注目して試合を見ているか」は保留のままでした。今回はその返答として書いていこうと思…ったんですが、、、

結論から申し上げますと、現時点では「ぼんやり全体を見ている」としか語れません。。
試合中発する言葉は「いいと思う」「それ(プレー選択)わかる」「サンキュー」「オナイケ」の4単語くらいだったり、俯瞰で見ているくせに健さんの「相手が4バックだったと試合後インタビューの場で初めて知った」に共感を覚えたりで、リアルタイムでは上手く分析できてないのが現状です。
なので、お伝えできるような形式化されたものは持ち合わせておりませぬ。。

ただ上記のお題を受けて、ずっとぼんやりしたまま場当たり的に試合を見ていても仕方ないかも、とふと思いました。今まで「不文律」「ノリ」としていたものを言語化・明文化させるといろんな再発見があるのは世の常です。せっかくのいただいたお題、せっかくのJリーグ中断期間。今の自分のサッカーの見方を打ち出して、改善点を考えるのもいいかもと思いました。
そこで今回は自分のサッカーの見方を体系化してみます。いわゆる「フレームワーク(枠組)」として今後サッカーの試合を観る時に実践していくつもりです。

それではサッカーの見方をあれこれ書いてまとめていきます。言語化はっじめーるよー。

 

1:「4局面+セットプレー」をベースで考える

20200305_1

昨今サッカー界は老いも若きも海外も日本も、試合を以下の4つの局面で捉えている。

  1. ボールを持っているとき(ボール保持時、攻撃)
  2. ボールを持たれているとき(ボール非保持時、守備)
  3. ボールを奪ったとき(非保持→保持の切替、ポジティブトランジション、ポジトラ
  4. ボールを奪われたとき(保持→非保持の切替、ネガティブトランジション、ネガトラ

※今後当ブログでは下線付き太字の語句を利用する。

1,2は「俺か俺以外か」以上に単純明快、「ボールを持っていないかどうか」の問題。
ただ「切替とはなんぞや」は難しい。ボールを奪い/奪われが早々繰り返されるゲームでは、そもそもどこが切替の局面なのかすらわからなかったりする。なので現在は「どういうスタンスで切替をやっているか」に焦点をあてて考えることにしている。
イタリアの戦術サイト『ウルティモ・ウオモ』では頑張って定義しているみたいなので、より深く知りたい方はこちらをご参照いただきたい。そしてなんかわかったら教えて欲しい。

とはいえ、結局どこまでいってもサッカーの試合はこの4つの状態とセットプレーしかない、というこの考え方に特に異論はない。なのでプレビューで相手を観る時も、レビューで自軍を観る時も、まずはこの4局面で分けて考える。

(この段落は極めて個人的な思いなので飛ばしていただいてOKです)
ただ具体的にどうするか、というところには落とし込めていないのが実情。なので以後はこんな感じでメモをとっていこうと思っている。ちなみに今までは試合を見る→メモに書く→ブログにするが二度手間に思えてメモはとらずにやっていた。
ただそうすると、ブログがメモ書き同然になって長くなり、スタッツいじりなどやりたいことを挟む余裕がなくなることに近頃やっと気づいた。レビューはいかに書きたいことを絞り要点を引き出すかという当意即妙っぷりがミソだと思うので、試合を観る→メモを書く(ブレスト的に思いつくまま書く)→何が要点かを考える→ブログに書く流れにしよう。そうしよう。

 

2:事前調査「あなたのゴールはどこから?」

sp_top_img05

大枠は4局面ベースでいくと決めたところで、まずは試合を観る前の事前準備について。試合前にやることは基本以下の4つ。

1. 相手チームのゴールパターン/失点パターン、スタメンを下調べ※
2. 相手チームのゲームを1〜3試合観る※
3. 自チームのスタメンをみる
4. 相手チームのスタメンをみる
(※試合前日にやれたらやるもの)

その他にもやることを挙げればキリがない。家にある勝負お守りを掴んで「大丈夫今日勝つ大丈夫今日勝つ大丈夫(以下略)」と祈ったり、靴は必ず右足から履いたり、SlipknotやKornをふんだんに散りばめた「戦闘意欲喚起用プレイリスト」を再生しながらスタグルを食べたりする。自分がプレーするわけじゃないのでルーティンなんてしようがしまいが勝ち点になんの影響も及ぼさないのだが、やらないと何か収まりがつかないのでやる。端から見れば滑稽だが、このくだらなさも込みでサッカー観戦という趣味が好きだったりする。

話が大いに脱線したので元に戻そう。ダメな方向に筆が走るのはコロナのせい。

私のようなサッカーヲタクにとって、事前調査はすればするほどサッカー観戦体験を充実させる。自チームについては毎試合観ているためわかっていることは多いが、相手もわかるとより楽しい。相手が何を思いどんな手を打ってくるか、そしてそれを愛する贔屓チームがどう乗り越えるかを考える材料探しだ。ただ所詮は妄想でしかないが、この妄想が現実になって、勝利につながった時の喜びたるや計り知れない。万馬券(当てたことないけど)を当てた時の快感、コナンや相棒を見てる時に早々真犯人(当てたことないけど)を当てた時の快感に近い。たぶん。きっとそう。

また脱線したので元に戻そう。これもコロナが悪い。

まず確認したいのは、「どうやってゴールを奪うチームなのか」と「どうやって失点するチームなのか」。幸いJリーグの相手だと、Football Labが得点・失点のパターンをまとめてくれたりする。「あなたの得点はどこから?」「私はクロスから…」とか「あなたの失点はどこから?」「私はスルーパスから…」とかがわかる。その後に各試合のメンバーを見たりすると、「ああ、前線のデカいFWがいるからか」、「なるほど、レギュラーのCBはまだ若いのか」とかもわかる。
ゲームをただ観るだけだと、どこに注目して観ればいいかがわからなくなる。私のような、しがないサラリーマンにとってはゲームを観る時間は少ない。限られた時間の中でいかに多く有効な情報を見つけるかが大事だ。なので、こうしたちょっとした下調べで見当をつけていくだけでも、その後ゲームを観る上での助けになったりする。

しかしこれらの下調べだけでは、実際のゲームを観る時に有用な気づきは少ない。それどころか「このチームはデカいFWへのクロスだけ警戒していれば大丈夫」のような思い込みが入ってしまう。有用な事前情報のはずがバイアス(偏見)になってしまうわけだ。
そんな状況にぴったりの色のベン○ブロックを勧めてくれる綾瀬はるかはサッカーヲタクの横にはいないしベンザ○ロックもない。なので自分で「その得点パターンにどうやって至るのか」、「その失点パターンになぜ至ってしまうのか」を、4局面を意識しつつゲームを見て確認していく。
私がゲームを観ながら考えることを、例としてざっくり挙げてみる。

スクリーンショット 2020-04-03 12.15.13

スクリーンショット 2020-04-03 12.15.26

これらを考えながらゲームを観ていると、様々な発見がある。

例えばボール保持の局面で挙げた、「エリア内にボールが入るまでに誰が関わっているか」を気にした結果導出できたのが、シドニーFCの影のキーマン、ルーク・ブラッタンだった。

・近距離パスの出し入れするよう動き回る潤滑油。オーストラリアの和田拓也(ボランチ)。シドニーFCの速いポジトラの陰にこのロン毛あり。
・自陣からの攻撃で彼が関わらないケースはほぼ無い。何度もパスを呼んでプレスにきた前線の脇でボールを受け、長短のパスで相手の陣形をずらしたり穴を突いてくる。
(プレビュー本文より)

当時ネットの海を漁っていても、「シドニーFCはロングボールに頼らないチームだ」「2トップの裏抜けと司令塔バウムヨハンに注意」といった情報ばかりが多かった。ただゲームを観ていると、その影にブラッタンがいることに気づいた。たしかにバウムヨハンが起点になっていることは多いのだが、その前にブラッタンが多く関わっており、DFからボールを多く引き出したりしていたためだ。
この発見のおかげで、実際にシドニーFC戦を観ている時も、ブラッタンの位置を気にしながら観ることができたし、そこを上手くマリノスがボランチコンビ中心に消していることにも気づけた。

さらに実際の試合でマリノスが上手く利用して「それだあああああ!!!」って泣きそうになったのが、ホーム広島戦に発見した、広島のライン間の広さだった。

ブロックは築くけどスペースより人をみている、縦横に陣形が広い、前プレは積極的では無い。そうなると自ずとスペースは空いてくる。ラインを構成する選手の間(A地点)や、いわゆる「ライン間」と呼ばれる5と4の間(B地点)は空いていて使えそう。
(プレビュー本文より)

このゲームの先制点は、上の妄想がハマった好例だった。ラインを構成する選手の間を鋭いパスでブンちゃんが射抜き、渓太が抜け出し、テルがフィニッシュ。くだらない妄想が、推したちによって現実になる瞬間、私のようなヲタクは「尊い…」と泣きそうになるわけだ。これだから予習はやめられない!(プレビュー書けないことは多いけど)

 

おわりに

とりあえず試合前まで書いてみました。。次回は試合中~試合後(見直し)までにやっていることを言葉にしてみます。それではまた!