どうも、「好きなトラオレはアダマ・トラオレじゃなくジミ・トラオレ」系マリサポのお市です。
さあ、saku sakuもといサクサクいきましょう(申し訳程度の神奈川要素)。今回はDF、(一部)MFをご紹介します。
コーチ、GKはこちらから。
DF
#2:山本義道 NEW!! (のり)
金沢からやってきたエアバトラー。よしみちではなくのりみち。ここテストに出ます。今年で大卒3年目だが、「このタイミングでのJ1挑戦はビジョン通り」「(チアゴ、畠中のコンビを)引き摺り下ろす」と豪胆なコメントを残している。
プレースタイルは前に出て潰す系のDF。「クラブシップキャプテン」に就任した栗原勇蔵船長のような、陸・空での豪快なマッチアップが期待できそう。脚も遅くはなく、ボールの置き所も次のプレーを意識しているようで◎。右利きだが金沢では左のCBをやってたようなので、しんちゃんの良きライバルとなるかもしれぬ。
金沢では「ヤンツー」こと柳下正明監督の薫陶を受け、連動したプレスの最後を刈り取る役割を任されていただけあって、身体をばちっと当ててボールを奪ったり、先読みしてインターセプトなどをかましていた印象。
だがその得意な「前に出て潰す」も、J1のパススピードやバケモノFW相手だとどうだろうか、という疑念は少しある。「フィットする素質と材料は持ってるから、あとはその質を上げて欲しい」状態だろうか。今やすっかり日本代表のしんちゃんも最初はそんな感じだったので、ぜひとも横浜で飛躍を遂げて欲しい。
金沢のクラブ施策もあったとはいえ、ギャル男も被り物も難なくこなすポリバレントっぷり。(ネタ的な意味で)身体を張れるイケメンなのでトリフェスでの活躍も期待できる。あと金沢サポにめちゃくちゃ愛されている。とりわけ金沢の分析をやっているKENTA(@ACLssKAHOKU)さんのYouTubeチャンネルA.C.Libera KAHOKU TVでは特番が組まれたほど。ぶっちゃけのりに関する詳しい話はこっち見た方が早い。
#5:ティーラトン(ブンちゃん)
昨シーズン本誌選定技能賞。タイ代表の技巧派LSB。母国で英雄視されているだけあって、インスタのフォロワー数は88万人超。マリノス公式アカウントより多い。国の盟主か何か?
昨年初頭は大分戦でズタズタにされたからか期待値も低く、懐疑的な見方をするマリサポも多かった。だが最終的にはタイ人初のJリーグ王者となり、タイでも年間最優秀選手になるなど、飛躍のシーズンになった。その過程は昨季のシーズンレビューで記載しているのでそちらをご覧ください。
特筆すべきはそのテクニックと視野確保のための細やかな準備。ボールを受ける前の首振りはもちろん、次のプレーを意識した位置にボールを置くのも忘れない。世のサッカー少年に見てほしいトリコロール戦士フィールド部門No.1かもしれない。パスも長短問わず正確で、WGを走らせてバックドア(相手DFの背後を走って抜けること)を誘発させるパス、F難度の「マツバラ」を成功させるシーンも多かった。芸術点の高いSBといえる。
また、安野元コンディショニングコーチ(現:清水のフィジコ)と二人三脚で歩んでフィジカル強化に努めたため、細身な見た目の割に1対1のどつき合いで負けない。「そこから脚が出るのか」というような武術の達人のようなボール奪取も見せているので、筋肉量が増えたというより身体の使い方が上手くなった気がする。気がするだけ。(©︎せんだいしろー氏)
このように、もはやブンちゃんは「提携国枠の選手」「タイのマーケットを意識した選手」ではなく、「チームの勝利に欠かせない選手」となった。空中戦防御などまだまだ守備に一抹の不安は残る中、チームの構造上2人を1人で見なきゃいけないシーンに直面して苦しんだりしているものの、主軸としてフル回転を期待したい。
勝利後の円陣でのコメントを固辞したりめっちゃシャイなお人柄だが、ファンサは実に丁寧。サインした後両手を合わせて拝んでくれるので、なんか徳を積んだ気分になれる。ふれあいの際には是非ブンちゃんの元へ。(※マリノスはサインやファンサが許可されている日が限られてます。詳しくは公式のFAQを参照ください。)
#13:チアゴ・マルチンス(チーちゃん)
昨シーズン本紙選定MVP。「テルより速い(テル本人談)」と噂のスピードと戸田解説員もお墨付きの対人守備を誇る守備の要。昨シーズン終了までのレンタルだったが、無事お買い上げ。(保有権の割合とかはあるかもだが)晴れて正式にトリコロールの戦士となった。他クラブサポの「チアゴ・マルチンス被害者の会」からは悲鳴が聞こえたが、マリサポは大歓喜である。
入団当初から身体能力は高く評価されていたが、昨季は判断の面でも成長を見せた。個人で奪いに行くだけでなく、相手をジリジリとライン際に追い詰めながら味方の戻る時間を稼ぐ守備も一昨シーズンより多かった印象。
さらに「明らかにノリでやっている」と思っていたボールの持ち方にも成長の跡があった。特にパスコースを全て遮断された時に見せる持ち上がりからのパズアンドゴーは迫力満点。チーちゃんが上がった跡をそっと埋める喜田名人の気配りにも注目だ。
もはや名実ともにJ屈指のDFとなったチーちゃんだが、ボールを持たれた時の相手を視界に入れるアングル作りはまだ難がある。「チアゴを釘付けにしてその死角を突く」はもはやマリノス対策の常識。ここを狙ってくるチームは国内外問わず後を絶たないはず。事前の準備と周りとの連携のレベルをさらに上げれば次のステージも見えてくる。…けど今抜けられると困るので今シーズンいっぱいは小机でシャシンを撮らないか。
マリノスがまたタイトルを獲るためには、チーちゃんのフル稼働は必須条件。怪我なくシーズンを過ごしてほしい。
おちゃらけキャラっぽく思われたり、強面ゆえ破壊神か何かと思われたりしがちだが、実は至って真面目。オフには日本語の勉強にも精を出す。そのおかげか日本語にも上達の跡が見られる。「ブサイク」「ブス」以外にもボキャブラリーが増え、マテウスの持ちネタ「日本語わかるやろ」からの「ワカンナイ」もついに完コピした。
#15:伊藤槙人(まきと)
すわ昇格圏かとばかりに調子が良かった水戸からシーズン途中で強奪獲得したフィジカル系CB。ストライドが長く、チーちゃんほどではないがスピードに長ける。河治記者はビルドアップ能力とハイラインを維持する細やかな動きを評価していた。
しかし引き抜くタイミングよ。流石は「フィットしそうと見るやJ2の主力を容赦無く引っこ抜く」ことに定評のあるマリノス。やることがえげつない。でもね、僕らもちょっと前はカイケっていう選手で大損失を出してね…(以下長い過去話のため割愛)
J2屈指のツワモノの触れ込みに違わず、チーちゃんが出場停止のゲームでは代役を務めあげるなど第3のCBとして優勝に尽力。想像以上にあっさり馴染んだ印象を受けたマリサポも多かったのではなかろうか。
一方、ビルドアップはまだ改善の余地がある。勇気を持って縦パスを狙う姿勢は大変素晴らしいが、時折相手の狙い通りのところに蹴り込んでしまうこともあった。(ホーム清水戦の後、新横のHUBでマイメンヒロさんがビール片手に指摘しておられた)
ただボールの扱いそもそもが出来てないわけでもなく、「左足は歩くためにある」というほど逆足が使えないわけでもない。しんちゃんという格好の見本がいるので、彼を見ながら学んでいってほしい。
若く見えるが、そろそろ30歳の大台が近づいてきた。J1挑戦2年目で大きな飛躍を遂げて「横浜の壁」となれるか。脱・第3のCBへ勝負のシーズンである。
デジっちではアゴいじりをされたが、桝太一アナ似のイケメン。どこか銀幕スター風な顔立ちなので、昔の東映作品を漁ったらまきとに似た人がいるかもしれぬ。
#16:高野遼(リョウ、高野きんにくん)
昨季甲府からレンタルバックした破壊力抜群の左足と爽やかな笑顔、そして筋肉がトレードマークのフルバック。最近結婚したがその時も健さんに筋トレネタでいじられるくらいに筋肉キャラが板についている。
昨季は「直線的なプレーが持ち味の彼が特殊なマリノスのサイドバックをやれるのか?」などというセンスのないコメントをする輩もいたが(俺やないかい)、当人もかなり悩んだらしい。その時の悩みはまりびとをご参照いただきたい。
そんな試行錯誤の甲斐あってか、開幕戦ではゴールに迫るシーンもあるなど、見事なパフォーマンスを発揮。ハマのバンジャマン・メンディ爆誕かと狂喜乱舞したが、その矢先に右膝前十字靱帯損傷 (全治8ヶ月の見込)という大怪我で離脱。その失意から立ち直る過程もまりびとに書かれているのでご参照いただきたい。何度読んでも「サッカー選手のメンタルは化け物か」と思わずにはいられない。
懸命なリハビリのあと、高野遼はトリコロールをまとってピッチに帰ってきた。しかも、全治8ヶ月の診断を覆し6ヶ月で帰ってきた。そして復帰後即刻アシストを叩き込んでの帰還!やはり筋肉はすべてを解決するのだ…
史上稀に見るエモーショナルな復帰劇に胸を熱くしたマリサポも少なくないだろう。ちなみに筆者は泣きました。(試合の結果?そんなもん言うのは野暮ってもんだぜ)
まさしく激動のシーズンを過ごした高野遼だが、負傷離脱している間に台頭したブンちゃんとのレギュラー争いでは後手を踏んでしまっている印象。たしかにハーフスペースより内寄りで何ができるかという点では、ブンちゃんに一日の長がある。だが、高野には高野にしかないスピードや「内転筋どないなってんねん」な高速クロスといった武器がある。あと筋肉とか。めげずにアピールを続けて、ボスを大いに悩ませてほしい。
#24:前貴之(前ちゃん) NEW
音楽業界に生息してそうなロン毛が特徴的なオールラウンダー。主なプレーエリアは→サイドバックだが、レノファでは3CBの脇(Halbverteidiger、略してHVともいう)や2CBの片割れも務めた。中盤でのプレー経験もあるとのことなので、まさしくユーティリティといえる。欠員が出てきた時の往時の合言葉、「とりあえず兵藤」の後継として「とりあえず前ちゃん」が炸裂する可能性はある。
そこまでの多機能性を実現できるのは、前ちゃんがいわゆる「賢い」選手だからだろう。元日本代表技術委員長の霜田さんをして「サッカーセンスの塊」と言わしめている。
さらにキャンプに行ったフォロワさんたちも、最も印象に残った選手に前ちゃんの名を挙げる人が大多数だった。ボールを受ける時の準備、さらにはパスまで丁寧にこなす姿が素晴らしかったらしい。
またボール保持時だけでなく、「諸君狂いたまえ」の精神に裏打ちされたレノファ式プレッシングを経験しているだけあって、ボールロスト後の切り替えが速いとの声もあった。
マリノスのサイドバックは、ある時はIHの仕事をやったり、またある時はサイドの数的不利を1人で解決しにいったりとかなりやる事が多い。多彩な活躍が期待できる前ちゃんなら、J1の水に慣れさえすれば活躍できることだろう。テルと鉄壁のホットラインを築く健さんは高い壁だが、怯まず挑戦しにいってほしい。あと弾丸ミドルも期待したい。