どこよりも主観的な横浜F・マリノス2019シーズン選手名鑑_ver1.2

目次

MF

6 扇原貴宏 27歳/183cm (タカ)

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得意のロングパスを制限し、ショートパスの経由地点としても機能するようになったレジスタ。今年もアンカーのレギュラー候補筆頭として期待されるのはもちろん、キャプテン候補としても名前が挙がる。

去年の序盤こそ喜田プロの後塵を拝していたものの、ロングキック頼みのプレースタイルから徐々に脱却し、最終的にはゲームキャプテンを任せられる中軸にまで成長した。「ボールを受けたらとりあえずロングフィード」というスタイルから、ボールの受け方、自分のポジショニングに至るまで細かな気配りと素早い判断が徐々にできるようになった。チームとしては不本意なシーズンだったものの、彼個人としては成長のシーズンだったと思う。とりわけAJ、山中との左利き同盟はユニットとして完成度が高かった。これも桃鉄をいっしょにプレーしていたためか。(桃鉄で仲が深まるって考えにくいけど)

だが、スピード(アジリティ?)不足やファウルをとられがちな守備などは、改善こそしつつあるものの、課題として残り続けている。ポジション争いのライバルである喜田プロがその点を長所としているだけに、失点がかさんだ時はマリサポから「喜田に替えるべきでは」という意見もあった。また、左サイドのコンビネーションが詰まると寄りすぎてしまう傾向があるなど、アンカーとしてのポジショニングもまだ改善の余地がある。

キャプテンマークを任された去年の中頃から、若手への積極的な声かけや試合中味方を鼓舞する姿勢も散見され、チームリーダーとしての自覚が芽生えている様子。名実ともにチームの浮沈を左右する存在になった今こそ、去年よりも判断のスピードを上げて、アンカーとして君臨してほしい。可愛がっていた山中の移籍で凹んでるかと思いきや、今度はチーちゃんと仲良くなった。

8 喜田拓也 24歳/168cm (喜田プロ)

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何気に加入7年目を迎えた、育成組織出身のチームリーダー候補。ザンビアへと旅立ったドス黒マエストロこと中町公祐の後を継ぐべく、慣れ親しんだ5番から8番へ背番号を変更した。
だがあまりドス黒いことはしない。むしろいきなりギレルメにぶん殴られても、後ほど謝罪を受け入れ「またピッチで会いましょう」と言えるナイスガイ、いやさ聖人であらせられる。
たぶん2ボランチの片割れとして、展開力のあるボランチの横でプレーするのが最適だと思う。だがチームではそのポジションは無いため、アンカー、IHとしてプレーする。(たまに「ちょっとSBやって対面の伊東純也止めてきて」とえげつない無茶振りを受けるけど)

昨年はアンカーとして開幕スタメンを勝ち取り、シティのフェルナンジーニョよろしくショートパスの経由地点として活躍した。今までボール奪取能力と危機察知が売りの守備的な選手と認識されがちだったが、身体の使い方1つで相手のプレスを剥がすなど、マリノスユース卒らしい反転スキルを見せつけた。この試合を見て「アカン、喜田さんヨーロッパ行ってまう」と思ったマリサポはきっと私だけではないはずだ。

だが、その輝きも近距離にパスを出せる選手がいればこそだった。徐々にチームが対策されるにしたがって、「近い味方に少ないタッチ数で回す」というプレー選択が潰され、「持ち運ぶ」「裏へロングパスを通す」などの別の選択を求められるように。するとたちまちボスは。ボールを持った時のプレーの引き出しが多いタカを重用するようになり、喜田プロはベンチ要員となってしまった。アンカーではなく、IHとしてプレスの強度を維持する役割も任されたが、「ボールを持った時の貢献度」の問題は払拭されず。覚醒を迎えた大津パイセンに取って代わられてしまった。

たしかに勝ち試合のクローザーとして喜田プロが使えるのは大きいのかもしれない。だが、チームリーダーたるにふさわしいパーソナリティと、チームに不足しがちな危機察知能力を併せ持つ彼が90分起用できれば、余分な失点はもっと減らせるのではないかとも思う。誰より先に空きスペースに気づき、そこを締めてピンチを未然に防ぐ。これができる喜田プロは本当に稀有な存在だ。ボール保持時の引き出しを増やし、タカに挑戦状を叩きつけて欲しい。

キャンプ中は「今日の喜田さん」と称してタカやテルに盗撮されまくったり、脅かされたりと不憫な目に。喜田さん、嫌なことは嫌って言おうな、、、と思ったら無事下手人をとっちめたもよう。めでたしめでたし。

10 天野純 175cm/27歳(AJ、アマジュン)

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いよいよA代表キャップを刻むまでに至ったトリコロールのゲームメイカー、AJ。マリノスが4人保有するJの1人。開幕から不動の左IHの位置をがっちりキープすると、プレースキックに自陣からのボール持ち出し、さらにはペナルティエリア脇を走り込んでのアシストまで幅広く貢献。位置どりとパスワークで相手を動かす今のサッカーの真髄を理解して楽しむ、自他ともに認める中心人物に成長した。

自己研鑽に余念がない求道者タイプで、個人で体幹トレーニングに通ったりもする。新婚旅行はバルセロナとマンチェスターでサッカー観戦なのはちとやりすぎな気もするけど。一方言動はかなり天才肌っぽく、単独行動を好む。そのため代表選出時は「友達はできるか」「知らない人だらけで困っちゃいないか」と保護者化するマリサポが多数いたが、槙野にいじられたり伊東純也と仲良くなったりとどうにかやれたもよう。桃鉄とPUBGが大好き。
あと極度のポステコグルーシンパなので、試合後のコメントがほとんどボスと同じで「今日は自分たちのサッカーができた」「うまくいけばどんな相手でも圧倒できる」と頻繁にのたまう。かと思えば「僕らの積み上げたものは間違いだったのか…」と鬱コメントをポロリする時もある。今年こそ「純さんご乱心」の試合は減らしたいところだ。

代表入りするパフォーマンスもできて、入籍もして公私ともに充実の1年、と言いたいところだったが、攻撃が立ち行かずチームが苦しんだ時は、頻繁に批判の槍玉にあがった。
それもそのはず、アシストなりゴールなり決める、またはゲームを完全に掌握する試合もあれど、地味な守備貢献だけに終わる試合もあったからだ。
ただでさえ敏捷性に長ける選手ではないのに、その上に山中の攻め上がった跡を埋めたりするから2ライン間で受ける機会自体が減る。すると必然的に攻撃での貢献度は下がる。。。全体のバランスをとりつつも、攻撃で違いを作らないといけない。高い期待値に苦しんだ1年だったかもしれない。

だが、期待値が高いのは攻撃の中心、代表選手である以上避けて通れない。AJ自身そこを理解しているようで、高い期待に応えられるよう成長するべく(マリサポからすると最近は嫌な思い出のある)10番への背番号変更を求めた。でも、タスクはそこまで背負いすぎなくていいんじゃないだろか。自分以外にもライン間で受けてくれるミヨッシも来たし、サイドで局面打開してくれるクリリンもやってきた。上手くタスクを分散させるのも、デキる男の条件だ。などと「OOさんいないと業務回らないよねえ」的な愚痴をよく聞くサラリーマンの私は僭越ながら思います。

11 遠藤渓太 21歳/175cm (渓太)

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少しずつ殻を破りつつある、育成組織出身の生え抜きサイドアタッカー。2018ルヴァン杯ニューヒーロー賞。逆サイドのテルと比べるとスピードは劣るが、加速が自由に効くのか、相手がタックルのタイミングを誤ってファウルで止めるシーンが割と多い。また利き足とは逆の左足の精度も高く、逆足でフリーキックを沈めた経験も。
だが彼の最大の魅力は、オーダーを理解してやりきる賢さと、AJや山中の良さを引き出す連携の妙にある。昨年の左サイドが活性化したのは、何も山中とAJの代表コンビのおかげだけではない。渓太の細かなスペースメイクや何気ない落としのパスも重要な構成要素だった。
マリノス番を担当してくだすった舩木さんも、渓太の魅力は言語化してきっちり求められた任務を果たすところにあると述べている。

あとあんまり目立たないがホーム鹿島戦やアウェイ磐田戦のような、タイミングをずらしてファーサイドから点を取る動きもできる。ドリブラーというよりは実直にタスクをこなす、マルチなアタッカーといったところか。

ただ、彼がウィングを務めた昨年のマリノスの左サイドは、攻撃の核であると同時に被カウンターの温床でもあった。そうなってしまった要因の1つに、渓太のボールロストは確かにあるだろう。ロストせずに攻撃を完結するための判断のスピード、もしくは無理やりにでも相手を剥がす個人技術があれば良かったのかもしれない。
そのため昨年は賢いプレー選択を見せ、ニューヒーロー賞まで受賞しながらも、「煮え切らない」とよく批判の槍玉にあがった。AJ同様、渓太もまた高いハードルにもがき苦しんだ1年だったといえる。

東京五輪代表入りに向けて大事なシーズン、クラブは渓太のポジションにクリリンを買ってきた。単独で仕掛けられるスキルを持つクリリンというライバルを前に、渓太はレギュラーを奪還できるか。様々なプレッシャーを跳ね除け、迷いなくプレーする渓太の姿が見たい。

今年加入してきたミヨッシとは五輪代表の活動中も共に行動していたほどの仲良し。加入と同時インスタは基本的にミヨッシとのツーショットが多い。大津パイセンとのミヨッシ争奪戦は必至である。あとスーツ着用時、高頻度でネクタイが曲がっている。

14 山田康太 19歳/175cm (ハマのプリンス)

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八重歯がかわいい育成組織出身のプレーメイカー。あざといポーズをとらせたらクラブNo.1。サポの需要を理解した上でやっているようなサービスショットも多い。思えばその片鱗を見せたのは昨年のキャンプ前だった。集合写真で1人パーカー脱いで両手に持ちつつ、隣の町野(今年は北九州にレンタル移籍)の肩にもたれかかるとか新人のなせる技ではない。

「新人のなせる技ではない」パフォーマンスは、ピッチ内でも見せた。慣れないサイドバックとして起用された試合も、本職の中盤で起用された試合も、球際のフィジカル勝負でほとんど負けない。ボールを持てば相手が寄せるギリギリのタイミングでパスを出してプレスをかわす。根本的に認知能力が高いんだと思う。寄せが速いのも、タイミングよく相手をかわせるのも、数手先を読んで行動しているからじゃなかろうか。本人が「参考にしてる」というモドリッチを彷彿とさせる技巧とハードワーク、マリサポの期待値が跳ね上がったのは言うまでもない。

「ついにアマジュンの相棒が現れたか」と歓喜したのも束の間、大津パイセンの台頭によってプリンスは出番を失う。たしかに認知能力は高いし、欠点も少ない。だがその分、突出した武器が無いのも確か。潤滑油として優秀な仕事ぶりを見せながらも、違いを作るための武器を持ち合わせていなかったヒョウさんのようでもある。

今年は大津パイセンに加え、ミヨッシという歳の近いライバルが加わった。レギュラー争いはさらに激化した印象がある。それでもプリンスは、昨年のルーキー組の中で唯一武者修行に出されなかった。戦力としてカウントされたのだ。将来を嘱望されている身だからこそ、今シーズンどれほどの爪痕が残せるかが大事になる。背番号を14に変えて、激戦区のレギュラー争いに挑む。

ルーキー組はもちろん、FC東京に回収されてしまった久保建英と行動を共にすることも多かった。今年はことごとくいなくなったからさぞかし寂しい思いをしているだろう、と思いきやブンチャンと仲良くなるなど意外な交友関係を見せる。ブンチャンのインスタにもちょくちょく出演しているため、プリンス人気がタイにまで波及する日は近いか。

26 イッペイ・シノヅカ 23歳/177cm(イッペイちゃん)

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我孫子生まれスパルタク育ちの逆輸入型ウィンガー。国籍はロシアだが、日本国籍を取得しようとしているとか。パギと同様「日本の高校にいたなら日本人選手扱い」枠。ボンバーを初めとするチームメイトに「日本語があやしい」とよく言われていたが、最近はあまり違和感なく喋れている。

スラリと伸びた脚を持ち、長いストライドで走る。スピードと小気味いいフェイクで相手を置き去りにする典型的なウィンガー。プレースキックも蹴れるようで、キック精度も上々。細身ながらロシア仕込みの「野生の熊を仕留めるようなタックル(フォロワーさん談)」も装備しているため球際も強い。去年はサイドバックでも起用されたが、サイドバックデビュー戦でいきなりエウシーニョとマッチアップさせられたり、偽SBも要求されたりとオーダーはキツかったと思う。今年はSBの人員が足りているためウィングで勝負しそう。

球際に強い点は彼の美徳だが、一方でファウルをとられやすいのも事実。「奪われたところを無理やり奪い返そうとしてファウルをとられる」ケースは結構多く、いらぬカードをもらうことも。飛び込むタイミングなど駆け引きの面が上手くなれば、クリーンなハードワークができるはず。あと仕掛けまくれる反面、余計にタッチしてパスコースを逃す球離れの悪さも散見される。連携で崩すチームにおける「ジョーカー」として期待できるだけに、持ちすぎないための視野の確保にも力を入れて欲しい。

AJやタカ、しんちゃんがテレビゲーム派なら、イッペイちゃんはPCゲーム派。昨年のキャンプでは同部屋のミロシュをガン無視してゲームに打ち込んだが、今年も同部屋のパギさんそっちのけでゲームをしているもよう。(パギさん曰くなんだかんだうまくやれてるそうだが)オフに意気揚々とインスタストーリーあげてるなと思ったらアキバでゲーミングPCを買ってた。
入団直後は我孫子から電車で小机まで通っていたそうだが、今はどうなんだろう。

40 椿直起 18歳/169cm (バッキー)

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(名前を呼んではいけないあの人)、渓太と、次々にウィンガーを輩出するマリノスユースが送るリーサル・ウェポン。細かいボールタッチと一瞬のスピードで抜き去る王道ドリブラー。何のためらいも苦労もなくペナ脇に侵入し、相手にとっては致命傷につながるグラウンダーのクロスを突き刺したり、カーブをかけたシュートでゴールを狙ったり、見ていてワクワクする選手。近い将来マリノスの歴史に名を残す、と言いたいところだが、昨年既にJユースカップを制したチームのキャプテンとして名を残していた。アンダー代表にも継続して呼ばれている。

昨年の夏頃までは、某(名前を呼んではいけない人)のスランプ期に近い症状に苦しんだ。ボールを託され、崩しの切り札として期待されるがあまり、独力での局面打開にこだわって球離れが悪くなっていたのだ。しかも負傷離脱も経験したため、トップへの昇格は難しいかな、、、などと私は勝手に思ってしまった。

しかしマリノスユースがスタメンの配置を替えて成績をV字回復させていく中で、彼も殻を破った。プレーの選択肢を提供してもらえるようになったおかげで、無謀な単独突破は徐々になくなったのだ。さらに攻め残りをやめて守備時に自陣まで戻るようになった影響で、低い位置から持ち出すドリブルもできるようになった。消費するスタミナは増加しただろうが、その分存在感を増したバッキーは、自信を深めたのかユースレベルではほとんど止められない存在になっていた。今となってはトップチーム入りを疑問視していた自分が恥ずかしい。。。

とはいえ、その絶対的なドリブルもトップチームレベルでどこまで通用するかは未知数だ。ユースで見せた才能がトップチームでは鳴りを潜めるケースは珍しくない。当面はイッペイちゃんとジョーカーの立ち位置を争うことになるだろうし、キャンプでもアピールできたようだが、果たしてどこまで通用するか。過度な期待で若き才能を潰さないよう、温かく見守っていきたい。喜田プロに激似のため、キャンプ中は「今日の喜田選手」のとばっちりを受けた。

41 三好康児 21歳/167cm (ミヨッシ) NEW!!

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札幌での活躍が記憶に新しい、「川崎ユースの最高傑作」がまさかの横浜入り。ローン移籍とはいえウチを選ぶのがすごい。とはいえ川崎⇆横浜間は選手のやりとりが案外あるため、移籍市場の得意先だったりするのかもしれない。

サポーター的には色んな遺恨のあるクラブからの獲得ゆえ、あまり歓迎しにくいマリサポもいるかと思うが、ぜひ出自は気にせず彼のプレーを見ていただきたい。マリノスが待ちわびた「DFとMFの間の狭いスペースで受けて反転できる」「単なる潤滑油に終わらずチャンスメイクもできる」IHであり、求めていたラストピースになれる存在だ。長らくAJの相方を求めたモンさんことモンバエルツ前監督からの「三好獲れるんなら先言っといてやー!」という声が聞こえてきそうである。チームメイトからの信頼も早々に勝ち得たらしく、飯倉氏からは「チームの引き出しが増えた」とまで言わしめた。

課題はミヨッシ自身も口にしていたが、攻撃→守備の切り替えだろうか。なまじ「地の果てまでプレスで追い詰める男」大津パイセンがライバルなので、比較してみると流石に心もとない。キャンプの紅白戦形式の練習でも、ポゼッションの時こそむちゃくちゃ頼りになるものの、守備時は立ち位置に戸惑いパスコースを消せずに終わる場面が散見された。フサこと久保建英が素晴らしいスキルを持ちながらレギュラーになれなかったように、ミヨッシもマリノスにおけるIHの守備をいまいち実行しきれていない様子。また、華奢な体躯なので大津パイセンのように「レオ・シルバであっても吹っ飛ばしてマイボールにする」芸当は期待できない。

五輪代表の座を確約するために、出場機会を求めて横浜入りしたミヨッシ。守備の課題を克服してマリノスで違いを作る存在として君臨できれば、当初の目標のみならず板倉のように海外挑戦の道も開けてくるかもしれない。あとフロントはしれっと借りパクの準備をしといた方がいいかもしれない。加入前から渓太と仲がよかったが、家が近い大津パイセンからもかわいがられているもよう。あと実はカナヅチ。

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