どうも、「実はドラゴンボールあまり知らない」系マリサポのお市です。
早いもので2019シーズン開幕まであとわずかとなりました。色んな選手が出ては嘆き、来ては喜び。。。サポとして悲喜こもごもな移籍市場の期間も終わり、いよいよ待ちわびた「週末にJリーグがある日々」が戻ってくるわけです。
では開幕にあたって必要なものは何か?そうですね、選手名鑑ですね。(無理矢理)
そこで今回はバンドボーカルの「イカしたメンバーを紹介するぜ!」的なザックリ感を持った選手名鑑を書いていこうと思います。詳細な話は市販のサッカー雑誌様の選手名鑑をご参照ください。個人的にはエルゴラの小ネタ多めなやつがおすすめです。
全体確認〜我々には強力なスカッドがある〜
本編に入る前に、スカッド(戦力)全体のおさらいをしておきましょう。
GK:4人(飯倉**、朴、杉本、原田)
DF:8人(ドゥレ、勇蔵**、チアゴ、高野**、広瀬、松原、畠中、ティーラトン)
MF:9人(扇原、喜田**、天野**、遠藤**、山田**、ユン***、イッペイ、椿、三好)
FW:6人(大津、マルコス、李、仲川、山谷、エジガル)
合計:27人(A契約16人/25人、外国人枠6人5人)
*JFA公式より、「日本で生まれ、日本の小中学校在籍/卒業している選手、または日本の高校/大学を卒業している選手はチームに1名まで外国籍の選手とはみなされずに登録」できる。イッペイもこの対象だが、今回は便宜的に朴をその対象とみなした。
(2019/2/17:朴は非一条校の東京朝鮮中高級学校卒なので、この条項には該当しません。)
**JFA規則より、「自クラブの第3種又は第2種の育成組織のチームに3年以上在籍した選手は、同クラブのチームに在籍する場合、「25名枠」の対象外とする。」ため、飯倉、栗原、高野、喜田、天野、遠藤、山田は25名枠の対象外とカウント。
(2019/2/17:ジュニアユース、ユース所属の選手は、今年からプロ3年目を過ぎても25人枠としてカウントされなくなりました。)
***ユンは済州ユナイテッドへの期限つき移籍が発表されてしまいました。。。
少数ではありますが、登録ポジションで考える限りは、偏りなく人が配置されているように見えます。ではもっと細かくフォーメーションに当てはめて考えてみましょう。
例えば去年の基本フォーメーションだった4-1-2-3とかだと。。。
…ファーストチョイスの人選とかポジションに異論反論はあるかと思いますが、いったんこんな感じで。
さらにオプションとして期待がかかる3バック、ボスがオーストラリア代表を率いていた時に使っていた3-4-2-1で考えてみると。。。
よし、各ポジションにレギュラー格が2人いるな(CBの控え全部勇蔵さんだけど気にしない)
ともあれ「電撃移籍」とも称される山中の引き抜きにもマケズ、FWの軸として期待していた伊藤翔の移籍にもマケズ、どうにかこうにか小倉編成部長のいう「各ポジションにレギュラー格2名」というスカッドを揃えることができました。しかもキャンプ前に。
特徴的なスタイルを持つマリノスは、選手個人個人のいわゆる「戦術理解度」が成績を大きく左右します。新加入選手たちの戦術理解度を上げるためにも、キャンプのような仕込み期間は必要不可欠です。今年のメンバーは1人※を除き、石垣島での1次キャンプからチームに合流できています。言い換えれば、選手たちにきっちり仕込み期間を与えることができた、ということです。(※アジアカップを戦ったティーラトンは宮崎での2次キャンプから。)
きっちりと納期通りに要員を確保した編成部の働きぶりは、この時点である程度讃えられて然るべきだと私は思います。
しかし、単に人を揃えればいいというわけでもありません。
いくら遅れなく頭数を揃えたからといって、時間がかかっても戦術を理解できない選手や、スキルレベルがボスの要求に沿わない選手ばかりでは「編成部グッジョブ!」とはなりません。
つまり、今の時点で編成部の仕事ぶりに親指を立てるのは早計で、本当の意味で評価されるのは、シーズンの結果が出た時なわけです。
となると、「本当に活躍できるの?」と選手個人個人の質が気になってくるんですが、そこを開幕前にちょっと見てみよう。。。というのがこの記事だったりします(やっと本題に入れた)。前置き長くなりましたが、参りましょう。イカしたメンバーを紹介するぜ!
コーチ陣
監督:アンジェ・ポステコグルー(ボス)
サッカールーズ(オーストラリア代表)にショートパス志向を根付かせた経歴を買われて横浜入りしたオーストラリア人監督。前社長の古川氏が「熊」と称した通り、縦にも横にもデカく、手もデカい(いいハンドクリーム使ってるのか、握手した時の手はしっとりしてた)。
無類のサッカーヲタクであり、本社様ことペップ・シティのみならずサッリ ・ナポリからもヒントを得ようとしてるらしい。
得点数の増加っぷりを見るとただのヲタクではないことがわかる。自分が見聞きしたものを取捨選択し、時間がかかってもチームに落とし込む辛抱強さは監督としてのボスの強みだ。中村大先生や(名前を言ってはいけないあの人)など、個人のテクニック任せの色が強かったマリノスのビルドアップ、崩しに一定のパターンをもたらした手腕は流石といえる。
だが、その功績を決して手放しで褒めることはできない。順位は12位で無冠、そして止まらぬ複数失点…カウンターの制御、リード時の過ごし方、プレスの回避、それら全てにおいて未熟のまま1年を終えてしまった。
それでも、サポ人気はあまり落ちない。敗戦後は欠かさずゴル裏に赴きブーイングを一身に浴びる。最終戦後のスピーチでは「サポーター、あなた方こそチャンピオンだ」とサポの心をがっちりと掴む発言をする。(高校時代英語の成績が3だった私のリスニングが確かなら)
彼の人気が落ちにくいのは、そんな熱いパーソナリティのおかげか。それとも「得点数を激増させたボスならマリノスにタイトルをもたらせるのでは」という期待からか。
いずれにせよ、今季は目に見える結果が求められる1年である。プレスをかいくぐり、カウンターを制御しないことには、ハイラインはネタ扱いされかねない。偽SBだってペップの真似としか思われないだろう。打ち出した策に結果という意味をもたらせなければ、彼の標榜する「相手を圧倒するサッカー」は絵に描いた餅と終わってしまう。
加えて今年も編成部はキャンプ前に陣容を固めた。しかもボスの望む選手を多く含んだスカッドができたのだ。山中や伊藤、ウーゴといった中核が抜けたとしても、言い訳はしづらい。
去年の課題に向けての対抗策を見出し、「オーストラリアの名将」は日本でも「名将」となれるか。それとも「ハリルジャパンに負けてJリーグでも失敗した凡将」の烙印が押されるか。
自身の監督としてのキャリアもかかったこの1年、ボスの手腕に要注目である。
ちなみにコーヒーにはミルクを入れるタイプ。ウィスキー派。
ヘッドコーチ:ピーター・クラモフスキー(モフモフ、ピーター)
サッカールーズ時代にもボスの右腕を務めた熊2号。ボスも偉丈夫だが、モフモフもデカい。
体型と髭が似てるせいか、某スカパーではボスと間違われた。偽SB、偽CBの次は「偽ヘッドコーチ」である。時代を先取りする我が軍には持ってこいのコーチ。
さらに勝負への執着もある。昨年のトリフェス(トリコロールフェスタ。ファン感)で子どもたちとサッカーをする際にも「前線ベタ張り」「フィジカルを活かして突破して普通にシュートを決める」と畜生じみたプレーを見せた。大人げなさ 勝負にへのこだわりではコーチ陣トップクラスかもしれぬ。
肝心のコーチとしての仕事ぶりだが、基本的に練習の仕切りは彼がやっているように見える。ずっと重要なポイントを英語で連呼してるが、たまに前通訳の今矢さんから教わったと思しき「カラダノムキ!!」「ハンミ!!」などの日本語を挟む。テンションとしてはビリーズブートキャンプに近い。宮崎キャンプで本人に聞いたら、今矢さんが去った今も日本語勉強中らしく「オツカレサマ」などの日常会話もボキャブラリーに加えていた。向学心の持ち主でもある。
ボスよりも選手との距離は近い。そのためサブ組にも目を光らせており、天皇杯での和田マーシーのアンカー起用もモフが進言したとも。マーシーの高い反転スキルを買ってのコンバート提案だったらしいので、若手選手諸氏はめげずに腐らずに「モフ様がみてる」の精神で練習からアピールして欲しい。そして彼がなぜ取り憑かれたように「ハンミ‼︎」「カラダノムキ‼︎」と連呼するのかも考えながら研鑽に励んでほしい。
コーチ:松橋力蔵(力蔵コーチ)
(写真はtetsu_yaki26 さんからご提供いただきました)
天野や喜田、遠藤渓太など近年のマリノスの屋台骨を支える育成組織出身者、若き日の彼らを指導したのがこの力蔵コーチである。満を持して2017年にトップチームのコーチに就任し、今季で3年目を迎える。彼のキャリアは「まりびと」でご確認いただきたい。
他のコーチ同様、外野の我々からすると具体的にどういう部分を指導しているのかとか、仕事ぶりがわかりにくい。だが練習を見ていると、結構な頻度で個人に声をかけにいく力蔵コーチの姿が目に留まる。チーム全体を俯瞰するというよりかは、1人1人と接するタイプの指導者なんだと思う。
オーストラリア色を増す今年のコーチ陣において、日本人コーチは彼とシゲさんのみだ。ただの日本人コーチではなく、ユースの頃から主力たちを見てきた力蔵コーチだからこそできる密な指導があると思う。ぜひボスと選手の橋渡し役となってもらいたい存在である。あとあの若さで50歳は嘘だ。絶対に嘘だ。
コーチ:アーサー・パパス(パパス) NEW!!
今季から新たに加わったオーストラリア人コーチ。ボスやモフほどではないが、髭が立派な偉丈夫である。今季某スカパー様はパパスを監督として映すかもしれない。
キャリアを見る限りはインドのクラブやオーストラリアの育成年代を主戦場としている人らしい。詳しくはこちら。1年弱だがモフモフと一緒に働いていた経験がある。その縁でウチに来たのかもしれない。結構な頻度でモフモフといっしょに行動しているところが目撃されている。
また、鹿の国の御大ことジーコの下で働いた経験もある。彼もまた「Spirit of Zico」の体現者…かと思いきやインタビュー(英語)を読む限りはボスと同じ系統の攻撃大好き指導者っぽい。あと短期間ではあるが、日本人SB岩崎陽平を指導した経験もある。1年目で得た課題を受けてボスが呼んだのは、育成年代を主戦場とするパパスだった、という事実は「チームへの戦術の落とし込みが不足していた」って認識なのか?とか思ったりもする。
チーム合流後はさっそくボディタッチ(いやらしい意味ではない)を交えつつ、選手たちを調教もとい指導しているもよう。セットプレー練習の時には陣頭指揮を執る場面もあった。
育成年代が長かったこともあってか、まずは手本となる動きを見せてから、「これを成功させるためにはどうすべきか考えてみよう」「みんなで意見を出し合ってほしい」と選手間のコミュニケーションを引き出そうとする姿勢が見てとれた。「ティーチングよりコーチング」といったところか。戦術理解お助け妖精としてモフと協力して励んで欲しいし、若いコを発掘するパパスの活動、略して「パパ活」にも精を出してもらいたい。
フィジカルコーチ:グレゴリー・ジョン・キング(グレッグ)
きゃあああああああああああ!!グレッグぅううううううううううう!!…失礼、発作が。
熊と年齢詐欺な日本人コーチだらけのマリノスコーチ陣に降り立ったイケメンフィジコ。生え際がだいぶハイラインだが、それすらちょっとかっこよく見える「ハマのトム・ヨーク」(と勝手に私は呼んでいる)。趣味は若手の魔改造。あと登山。オフに丹沢の山に登ったらしい。
練習時は主にグラウンドの隅でベンチ入りすらままならない若手たちのフィジカルを鍛え、試合前のトレーニングでは体育の先生よろしくランニング系のメニューを先導する。 彼のおかげかそれともパフォーマンスダイレクターの日暮さんのおかげかはわからないが、とにかく去年のマリノスはケガ人が少なかった。めちゃくちゃテンポの速いロンド(鳥かご)など強度バリ高トレーニングが多いマリノス。一見すると「あ、明日試合だよな…?」と不安になる。だがトレーニングメニューの決定にはグレッグのような「負荷」を考えるフィジコ視点も入っているはず。ぜひ今年も野戦病院化を防いでほしい。あと個人的にはグレッグ監修の運動用アプリとか作ってほしい。
GKコーチ:松永成立(シゲさん)
川口能活、榎本達也など優秀なGKを多く輩出した「GK王国マリノス」の礎を作ったベテランGKコーチ。選手たちの話を聞く限り、クッソ怖い。キャッチングとポジショニングに強いこだわりを持つ指導者で、キーパーを「11人目のフィールドプレイヤー」と捉える視点も持つ。飯倉氏のだだっ広い守備範囲、パンチングではなくキャッチングを選びそこから攻撃につなげる姿勢はシゲさんの教えがあってのもの。ボスの提唱する「アタッキング・フットボール」を最後尾から支える重要人物飯倉氏、彼を育て上げた指導者たるシゲさんもまた重要人物といえよう。マリノスがGKにマルチタスクを求めるようになった今、シゲさんの教えの重要性を再確認している次第である。
ちなみにシゲさんの歩みは公式コンテンツ「まりびと」でも拝める。日本におけるGKコーチのパイオニアともいえる彼の歴史はマリサポでなくても必見だ。ていうか、もはや公式で「鬼」呼ばわりされてる。クッソ怖い。
チャームポイントは腹に響くバリトンヴォイスと現有戦力でも屈指のキック精度。試合前のシゲさんによるGKアップとか見てほしい。「そのコースはたぶんブッフォンでも無理だと思う」みたいなコースのシュートとか蹴ったりするし、「プレースキック全部シゲさんでいいんじゃないかな」とか思うくらいのいいキックを連発する。ただ、職人気質ゆえか自身のキックが気に入らないと舌打ちをなさる。クッソ怖い。